なぜ夜型のベルがモーニングルーティンを極めようとしたのか
番組冒頭、ベルは自分をアーティスト、動画クリエイター、コンテンツプロデューサーだと紹介します。第1回のテーマに選んだのは、この1年でもっとも力を入れてきたモーニングルーティンでした。
ベルはまず、自分がかなりの夜型だったと打ち明けます。頑張れば朝5時ぐらいまで起きていられ、好きなだけ寝ていいと言われれば昼過ぎ2時ぐらいまで眠れてしまう体質だといいます。
何歳だろう、5歳ぐらいの時からもうね、基本的に夜寝るのは9時とか10時とか。すごい覚えてる。
子どもの頃の夜の思い出として、公園の砂に埋まっていたBB弾を集め、夜遅くにテレビを見ながら鼻の穴に入れて遊んでいたという脱線もはさまれます。奥まで入って取れなくなり焦ったこともあったそうですが、どうやって取ったかは覚えていないと笑いながら話します。
そんな夜型のベルがモーニングルーティンを始めた理由は、シンプルに1日を過ごすエネルギーが欲しかったからでした。夜遅くまで起きて朝も寝坊すると、その先を過ごすエネルギーが足りないと感じていたといいます。
いろいろ調べるうちに、朝の習慣がその日1日をどれだけ彩ってくれるかを知り、実際に早起きしてみたことが転機になります。日が昇る前の静けさや朝日の美しさに、大きな魅力を感じたそうです。
まだ世界が起きていないのに、私起きてるっていう特別感。
こうして2024年の1月か2月頃からモーニングルーティンを極めようと試行錯誤を始め、収録時点の2025年2月でちょうど1年ほど。この回では、1年かけてたどり着いた現在の形を細かく紹介していきます。
前日の夜に仕込む3つの準備と、翌朝の自分を歓迎する発想
ベルのモーニングルーティンは、前日の夜から始まります。翌朝の自分を歓迎するために、夜のうちに準備を仕込んでおくという発想が土台にあります。
起きた時にいきなり何も準備されてない朝に放り出されても、私はもう何もできないのね。
夜の準備は3つあります。1つ目は、アラームを寝室ではなくリビングに用意しておくこと。スマホは寝る前に漫画を読むために寝室へ持ち込むので、アラームには別のiPadを使い、6時にやや大きめの音量でセットします。
2つ目は、そのiPadの横、リビングのテーブルに翌日着る洋服を置いておくこと。3つ目は、エアコンのタイマーをセットしておくことです。
冬の収録時点では、起きる1時間前の5時に暖房がオンになるよう設定しているといいます。室温は20度に保ちたいものの、20度だと少し暑く感じるため、暖房は18.5度、寒い日は19度に設定しているそうです。
光の目覚ましと15分前起床。夢から現実へ移行する時間の作り方
3つの夜の準備に加えて、ベントにはもう一つ仕込みがあります。ベッドサイドに置いた光の目覚ましです。時間になると太陽のように明るくなるタイプで、リビングのアラームの15分前、5時45分にセットしています。
ベルは、朝起きたときに目へ明るい光を入れることが、ふわっと覚醒する助けになっていると話します。まずは光で目覚める仕組みです。
なぜ15分前なのか。ベルは毎晩必ず夢を見るタイプで、もし光なしで6時にいきなりアラームが鳴ると、夢が突然中断されてしまうといいます。
そうなると夢の続きが見たくて仕方がないの。待って、あ、ちょっと中断しないでよっていう気持ちになって。
そうなると、急いでアラームを止めてベッドに戻り、夢の続きを見ようとしてしまう。ベルは、二度寝の理由の多くはこの「夢の続きを見たい」という気持ちだと分析します。
それを防ぐために、まず光でゆるやかに目覚め、そこから15分間、夢と現実のあいだのようなふわふわした時間を過ごします。この移行時間があることで、リビングのアラームが鳴る頃にはある程度寝ぼけが取れているといいます。
なぜ着替えと散歩が先で、洗顔は後回しなのか
リビングへ向かう距離も、ベルにとっては覚醒のための大事な要素です。寝室からリビングまでは15歩ほど。この距離を歩くことが目を覚ますのに役立つといいます。
iPadのアラームを止めたら、次に前日用意した洋服へ着替えます。ここで着替えないと、最悪の場合、夜まで着替えないままになってしまうからだそうです。
一日パジャマで過ごすと外に出るのも億劫になってしまうじゃない。
着替えることでモードが切り替わり、散歩や買い物、ジムに行きたくなったときにすぐ動ける。外出のハードルを下げるために、まず着替えるという段階を置いています。
そして、顔も洗わず、歯も磨かず、日焼け止めも塗らずに、上着とマフラー、手袋、靴、鍵だけで散歩に出かけます。ベルは朝も夜も散歩が大好きで、好きなポッドキャストやYouTubeの音声を聞きながら歩く時間が、1日を過ごすエネルギーをくれると話します。
洗顔や日焼け止めを後回しにするのには理由があります。太陽光を浴びてビタミンDを生成したいからです。起きてから1時間以内に太陽光を浴びると良い効果がたくさんあると知り、日焼け止めを塗るとビタミンDが生成されにくいため、あえて塗らずに外へ出るのだといいます。
光で起きる
5時45分の光の目覚ましでゆるやかに覚醒する
リビングへ移動
15歩ほど歩いてiPadのアラームを止める
すぐ着替える
前日用意した服に着替え、外出のハードルを下げる
そのまま散歩
洗顔・日焼け止めをせず太陽光を浴びに出かける
散歩の時間はとくに決めておらず、収録した朝は20分から25分ほど。近所の好きな道を、その時の直感で選びながら、早歩きや運動を意識せず、気持ちのいいペースでのらりくらりと歩くのがベルのスタイルです。
帰宅後の洗顔とスキンケア、そして1年前に始めたコーヒー
散歩から帰ってきて、ベルはそこで初めて顔を洗います。冬でもあえて冷たい水で洗うのが好きで、寒くてもシャキッとするといいます。
スキンケアはとてもシンプルです。乳液にビタミンCの美容液を5滴垂らして手の上で混ぜ、顔に塗り、その上からクリームを薄く重ねて終わり。手早く済ませます。
続いてケトルにお湯を入れ、沸くまでの3分弱のあいだに、お気に入りのマグカップへ粉のコーヒーを入れておきます。実はベルがコーヒーを飲むようになったのは去年のことでした。
きっかけは、3つ下の妹が一緒にカフェへ行ったときにブラックコーヒーを頼んでいたことでした。それを見て衝撃を受け、自分も飲めるようになりたいと思ったのが大きかったといいます。
ブラックコーヒー飲めるの?と思って。それで、あ、羨ましい、私もブラックコーヒー飲めるようになりたいって思ったのが一番大きなきっかけ。
モーニングルーティンを始めたことや、朝はコーヒーから始めると言ってみたかったことも動機になっています。まだ1年ほどなのでコクや酸味の違いはわからず、粉コーヒーで十分だと笑います。お湯が沸いたらカップに注ぎ、軽く混ぜてソファへ運びます。
頭の中を紙に吐き出すモーニングページの効果
ソファに座ったベルが次に取り組むのは、テーブルに置いておいた日記です。ここで行うのが「モーニングページ」です。
モーニングページは、いわば何でもあり日記だとベルは説明します。夜に1日を振り返る一般的な日記とは違い、その時に頭に浮かんだ言葉を吐き出すように書いても、その日の予定や目標を書いても、分析したいことを書いてもよいノートです。
私にはどんなモーニングルーティンが合ってるのかみたいなのを書いたりとか、まあとにかく何でもありのノートなんだけど。
書く量は大体1ページから2ページ、多い時で3ページほど。ベルは、モーニングページを始めてからいろんな面で幸せになった感じがすると話します。
頭の中で処理できていると思っていても、アイデアや考え、感情は外に出さないと頭の中にゴミのように溜まってしまう。それを紙にすべて吐き出すと頭がすっきりし、ぼんやりしていたアイデアが目の前に現れて、問題も解決しやすくなるといいます。
今ではこの書く時間が趣味になっていて、やったことがない人にはぜひ試してほしいとすすめます。時間を気にせずゆっくり書くため、大体20分ほどかけるそうです。
毎朝10分だけのヨガを続ける理由
モーニングルーティンの最後の工程はヨガです。朝から散歩して日記も書いてヨガまで、と驚かれそうですが、ヨガは毎朝10分だけで、それ以上は絶対にやらないとベルは言います。
以前の自分なら朝にこれだけ詰め込むのは信じられなかったものの、慣れてからは全部がエネルギーをくれる工程になったと話します。YouTubeで「モーニングヨガ 10 minutes」と調べ、いつも見ているのは「Move with Nicole」というチャンネルの朝の10分ヨガ動画で、1年弱ずっと続けているそうです。
ヨガを続ける理由は、ベルが気分屋だからです。運動したい時もあれば全然モチベーションがない時もあり、そのままだと運動量に大きな波が出てしまいます。
そこでモーニングルーティンに組み込んで習慣にしてしまうことで、気分に左右されず、ある程度の筋力や体の柔軟性を保てるといいます。1日10分でも効果を感じられるため、気に入っている工程です。
腹八分目の朝ご飯と、完璧主義をやめるという一番の約束
ヨガまで終えれば、その後は完全に自由です。お腹が空いていればすぐご飯を食べることもあれば、眠くてたまらない時はソファで二度寝することもあると、ベルは肩の力を抜いて話します。
余談として、最近気に入っている朝ご飯も紹介されます。冷凍ご飯をチンし、卵2、3個を塩を入れて溶き、オリーブオイルで固めのスクランブルエッグを作ってご飯に乗せ、ソースとマヨネーズをかけるというもの。卵だけなのにお好み焼きのような味になるといいます。
ベルは基本的に食にそこまでこだわりがなく、何でも美味しいと感じる舌だといいます。冷凍餃子を焼いて醤油とラー油をかけご飯とかき込む、といった手軽な食生活を送っているそうです。
一方で、朝ご飯で気をつけているのは量を少なめにすることです。炭水化物を食べるとひどく眠くなり、その後機能しなくなるほどなので、腹八分目で止めておくといいます。お腹いっぱい食べると、その後3時間は昼寝コースに入ってしまうからです。
そして、このモーニングルーティンでベルがもっとも大切にしているのが、完璧主義にならないことです。起きられない日や、散歩やヨガができない日があっても、そんな日もあると軽く済ませることを心がけています。
もともとベルは、一つでも欠けたりミスしたりすると「今日は1日失敗」と感じてしまいがちな性格でした。それを変えたくて、完璧主義はもう大禁止という姿勢を今まさに実践しているといいます。
もっとこう気楽に、臨機応変に、ふわっとその時の気分によって、その時のベストな波に乗っていけるような、そんな自分になりたい。
それでもモーニングルーティンは、その日のメンタルやエネルギー量、1日のムードを決めてくれる魔法のような時間だとベルは考えています。だからこそ、その時の自分に合ったベストな形を、これからも開発していきたいと締めくくります。
真面目になりすぎた収録と、子ども用ヘアピンで力を抜いた話
エピソードの最後に、ベルはこの収録の裏話を打ち明けます。モーニングルーティンの回を撮り始めたものの、真面目すぎるように感じてなかなか前に進めなかったといいます。
聞いてくれる人には純度100パーセントのものを届けたいという思いが強すぎて、かえって固くなってしまった。そこで一度録音を中断し、近所の薬局へ走ったそうです。
薬局で買ってきたのは、さくらんぼやいちご、宝石のような形をした、子ども用のキラキラしたヘアゴムやヘアピンでした。それを髪につけて録音すれば、力が抜けるのではないかと考えたのです。
今私はね、そのね、ヘアゴムとヘアピンをつけてポッドキャストを録音してます。
ベルは普段から、車の運転中も家事中も、英語や日本語でずっと独り言を喋っているタイプ。それでもいざポッドキャストを届けるぞと思うと変な感じになってしまうと明かします。
今回は子ども用のヘアピンとヘアゴムをつけての収録になりましたが、次からはそれをつけなくても自分らしくいられるといいな、と番組を締めくくりました。
まとめ
夜型だったベルが1年かけてたどり着いたモーニングルーティンは、前日の準備から光の目覚まし、散歩、モーニングページ、10分ヨガまでを含みつつ、完璧主義にならないことを最優先にした、自分を歓迎するための朝の習慣でした。
- モーニングルーティンは前日の夜から始まり、アラーム・翌日の服・エアコンのタイマーの3つを仕込んでおく
- 光の目覚ましを15分前にセットし、夢から現実へ移行する時間を作ることで二度寝を防いでいる
- 洗顔や日焼け止めより着替えと散歩を先にし、太陽光でビタミンDを浴びることを重視している
- モーニングページで頭の中を紙に吐き出し、10分だけのヨガで気分に左右されず筋力と柔軟性を保っている
- 何より大切にしているのは完璧主義にならないことで、できない日があっても気楽に受け止めている





