来年の報酬改定で薬局に求められる役割はどう変わるのか
今回のエピソードでたいぞーさんが取り上げるのは、患者さんと薬剤師・薬局とのやりとりは「習慣」だという考え方です。日々の現場経験の中から感じたことを共有しています。
話の背景にあるのは、来年の調剤報酬改定に向けた議論です。今月あたりから具体的な議論が進んでいく頃だと述べられています。
たいぞーさんによれば、今年行われる改定では、細かな仕組みや新たな評価が新設されそうな議論の様子が見受けられるとのことです。
さらに、マイナンバーカードの普及によって情報共有も進んでいくため、薬剤師や薬局に求められる役割、患者さんとの関わり方は様々に変化していく時代だと話しています。
制度が変わった翌日、患者さんは本当にお願いを受け入れてくれるのか
制度の変化の中で患者さんに何かを依頼する場面は、これから薬局の仕事で増えていくとたいぞーさんは見ています。マイナンバーカードを保険証として利用するのも、その一例です。
ここでたいぞーさんが投げかけるのが、仕組みが変わったからといって、明日からすぐに患者さんへお願いして受け入れてもらえるのか、という問いです。
現場で働いていると、それはなかなか難しい部分が多いと感じるといいます。いきなり「明日からお願いします」では受け入れてもらいにくいという実感が語られています。
血液検査の結果を「見せてください」と頼めるかどうかの差
具体例として挙げられるのが、血液検査の結果です。検査結果次第で薬の使用方法や用法用量が変わるものも多く、薬剤師としては確認したい場面があります。
たいぞーさんによれば、その薬局が普段から検査結果を見せてもらい、それにきちんと関わってきていれば、患者さんは素直に応じてくれるといいます。
あ、じゃあいつもの通り、これじゃあ見てください
なかには、薬剤師が声をかけなくても自分から検査結果を出してくれる患者さんも多いといいます。日頃の関わりが習慣として根づいている状態です。
今日検査の結果もろてん
一方で、そうした習慣がない中で検査結果の提出を依頼すると、反応は変わってきます。
なんであんたにそんなもん見せなあかんねん
たいぞーさんは、検査結果は薬をきちんと準備するために必要なものなので、どうしても必要だと丁寧に説明して頼めば共有してもらうことは可能だとしています。ただ、それ以外の場面でもやりとりの習慣化が大事だと感じることがあるといいます。
「ちょっと出かけてくる」の“ちょっと”はいつなのか
もう一つの例として挙げられるのが、処方箋を預けて外に出かけ、用事を済ませてから薬局に戻る患者さんです。薬局ではよく見かける光景だといいます。
ちょっと出かけてきます。また後で取りに来ます
薬局としては「ご用意しておきますね」と引き受けられます。しかし対応する薬局スタッフ側からすると、その「ちょっと戻る」が一体いつなのかで、業務の流れは大きく変わるとたいぞーさんは指摘します。
例えば混雑しているとき、1時間後に戻る患者さんを優先すべきか、今目の前で待っている患者さんを優先すべきか。戻る時間によって優先順位が大きく異なってきます。
薬局の業務はずっと忙しい状態が続くことは稀なので、1時間後に来る方なら、目の前の対応を終えてから落ち着いて準備しても十分間に合う場面もあると説明されています。
いつ戻るか読めず、優先順位が立てにくい
業務の組み立てができ、心理的負担も減る
たいぞーさんによれば、「ちょっと」ではなく具体的な戻り時間を知れるだけで、業務の組み立て方も薬剤師の心理的な負担も大きく変わるといいます。
聞き方の習慣がある薬局とない薬局で、患者さんの反応はこう違う
とはいえ、患者さんに「具体的にどれぐらいで戻られますか」と聞いても、反応は様々だとたいぞーさんは言います。
いやまあちょっとわからへんわ
まあ大体どうやろな、なんでそんなん言わなあかんねん
一方で、たいぞーさんが色々な薬局を見ている中で、患者さんがスッと応えてくれる薬局もあったといいます。なかには処方箋を預ける段階で、患者さんのほうから戻り時間を伝えてくれるケースもありました。
20分後に戻ります
そうした薬局では、スタッフのほうから「具体的にはどれぐらいですか」という声かけを日頃からしている場面をよく見かけるとのことです。
たいぞーさんは、こうした日頃からのやりとりが習慣になることで、患者さんとのコミュニケーションがスムーズになり、良い関係性づくりが生まれてくると考えています。
制度が変わる前から関わりを積み重ねておく意味
最後にたいぞーさんは、制度の変化が進んでいく中で必要なやりとりは、制度が変わる前の段階から患者さんときちんと行っておくことが大切だとまとめます。
そうしておくことで、制度が変化したときにも、よりスムーズに的確に対応していけるようになるという考えです。
この放送は、患者さんとのやりとりを日頃から習慣として行っておく大切さに気づくきっかけになれば、という言葉で締めくくられています。
まとめ
たいぞーさんは、患者さんと薬局のやりとりは「習慣」であり、制度が変わってから慌てるのではなく、変化の前から日々の関わりを積み重ねておくことが大切だと語りました。
- 来年の報酬改定やマイナンバーカード普及で、患者さんへ依頼する場面は増えていく
- 仕組みが変わっても、いきなりのお願いは患者さんに受け入れてもらいにくい
- 血液検査の結果提出も、日頃から関わってきた薬局ほど素直に応じてもらえる
- 「ちょっと戻る」を具体的な時間で聞ける習慣があると、業務の組み立てと心理的負担が変わる
- 必要なやりとりは制度変化の前から行っておくことで、変化にスムーズに対応できる



