「ハイパーリンク経済の死」は何の続きか
この回は、前々回ごろに扱った「AI時代にインターネットの根本のインフラがどう変わるか」という話の続きとして始まります。
宮武さんによると、前回はAIチャットボットによってサイトへのトラフィックがすでに落ち始め、さらに落ちていくのではないかという点を話していました。
宮武さんは、その流入減によって、Googleがサイト制作者やコンテンツクリエイターと交わしてきた「約束」、つまりインセンティブの仕組みそのものが壊れるのではないかと見ています。今回はその延長として、マネタイズの話と、AIが突きつけるインターネット構造のもう一つの課題を扱う予定でした。
今回もちょっと、メディア、コンテンツクリエイターからしたらちょっと怖い話なタイトルですよね。
草野さんの反応に対し、宮武さんはネガティブな話だけではないと補います。影響はコンテンツクリエイターに限られず、新しい種類のクリエイターや企業が生まれる「革命」の話でもあり、今の形が変わるからネガティブに聞こえるだけかもしれない、という受け止め方です。
Googleの検索広告は伸びているのに、クリックは伸びていない?
宮武さんが最初に取り上げたのは、Googleの2025年第2四半期(7月ごろ)の決算発表です。CEOのスンダー・ピチャイ ── 2015年からGoogleのCEOを務め、2019年からは親会社Alphabetのトップも兼ねている人物さんとチーフビジネスオフィサーのフィリップ・シンドラーさんは、投資家から将来の検索ボリュームやクリック率について質問を受けたものの、明確な回答は避けていたといいます。
それでも、開示された数字からは傾向が読み取れます。検索広告の売上は前年比12%増えた一方、広告のクリック数は4%しか伸びていません。
宮武さんは、クリック数がそれほど伸びていないことから、売上の伸びは広告単価の上昇によるものではないかと見ています。
シンドラーさんは、検索結果の上部に要約を表示するAIオーバービュー ── Googleの検索結果の最上部に、AIが生成した要約を引用元リンクとともに表示する機能について、広告URLがクリックされる割合は通常の検索と同程度だと述べていました。宮武さんは、この数字はよいとも悪いとも受け取れると話します。
なんかそもそもGoogleの通常の検索って、ほとんどマネタイズしないんですよ。
宮武さんによると、通常の検索はワンワードや簡単な質問が大半で、たとえば「原宿」と入れても広告は出ないことが多いといいます。そのため、AIの要約なら広告のコンバージョン率がもっと上がるはずだと見る人もいれば、逆に下がるはずだと見る人もいて、現時点では評価が定まらない、というのが宮武さんの見方です。
ライセンス契約はなぜ値下がりしていくのか
検索からの流入が落ちるなか、コンテンツ側が見つけた別のマネタイズ方法の一つが、AI企業とのライセンス契約です。コンテンツを「使っていいですよ」と許可する代わりに、AI企業からお金を受け取る仕組みです。
宮武さんが挙げた例では、RedditはGoogleと年間約6000万ドル規模の契約を結び、去年はGoogleとOpenAIから合わせて約1億2000万ドルを得たとされます。ニューヨーク・タイムズはGoogleと3年間で約1億ドル、Amazonとは年間2000万〜2500万ドル程度の契約を結んでいるといいます。
ただ、宮武さんはライセンス契約の難しさを、コンテンツの「希少価値がどこまであるのか」という点に見ています。Googleはニューヨーク・タイムズと独占契約を結んでいるわけではないので、ニューヨーク・タイムズは同じ契約をAmazonやOpenAI、Anthropicとも結べます。
そうすると、なんかニューヨークタイムズのコンテンツを持ってる価値自体が別にそこまで高くなくなるんですよね。
どのAI企業も同じコンテンツを持っていれば、コンテンツはコモディティ化します。宮武さんは、次の契約更新の際に「みんな同じ契約を持っているので値段を下げましょう」という交渉が今後行われると予想しています。
さらに、ニューヨーク・タイムズのニュース記事だけを見れば、CNNやワシントン・ポスト、FOXといった他のニュースメディアとの違いは大きくないかもしれません。差が小さければ、AI企業は別のメディアともっと安く契約するほうがよい、と考えることもできます。
なぜRedditはニューヨーク・タイムズの倍の額を得られるのか
宮武さんが「すごく面白かった」と挙げたのが、Googleが支払う契約金の差です。Redditは年間約6000万ドルなのに対し、ニューヨーク・タイムズは年間約3300万ドルと、およそ半分にとどまります。
しかも、文字数に近いトークン数で比べると、両者のデータ量はそれほど変わらないらしいといいます。UGC ── ユーザー生成コンテンツの略。運営者ではなく利用者が投稿した文章や画像などのことであるRedditのほうが圧倒的に多いと思われがちですが、ニューヨーク・タイムズがThe Athleticなどの媒体をどこまで含めているかにもよる、と宮武さんは留保をつけています。
年間約6000万ドル。他では再現しにくい会話が中心で、希少価値が高いと見られる
年間約3300万ドル。ニュースは他社と内容が似やすく、代わりが見つかりやすい
宮武さんは、トークン数が同程度なら1トークンあたりではRedditのほうが明らかに多くもらっており、その理由は他では再現できないコンテンツかどうかという希少価値の差だと見ています。
草野さんも、Redditにしかない会話があると同意します。最近は日本語で検索するとRedditの投稿が日本語化されて上位に出てくるようになり、「なんとかだと思うんだけどどう思う?」というRedditらしい文体のまま訳されているのが印象的だったといいます。
(日本語化された投稿で)ヒットするようになってくると、しかも最近日本だと、例えば知恵袋とか、そういうQA系のサービス、結構シャットダウンしてるところとか結構いるので。
草野さんは、複雑な質問やパーソナルな質問では、日本でもRedditがさらに存在感を増しそうだと感じています。宮武さんは、AIオーバービューが広がればGoogleからの流入が多いRedditは不利になるので、今が最後のチャンスと判断して日本展開を急いだのかもしれないと推測します。
なんか自分のコンテンツが他のところでも再現されるのかどうかみたいなところは、多分すごい気にしなければいけないようになってくるのかなと思いますよね。
Stack OverflowとReddit、AIにとって価値が高いのはどっち?
草野さんは、前回話題にした閲覧数や回答数が落ちているStack Overflow ── プログラマー向けの質問回答サイト。ChatGPT登場以降、投稿数の減少が指摘されていると比べて、Redditの希少価値が高いのは、Stack OverflowにはYes/Noの答えがあるからなのかと宮武さんに尋ねます。
宮武さんの答えは、Stack Overflowが明確なQ&Aであるのに対し、Redditはディスカッションだという違いです。Q&Aのデータはエキスパートを集めて質問に答えてもらえば作れるため、AIに学習させやすいといいます。
でも会話データとかディスカッションデータみたいなものって、なんかそもそも複数人集めて会話をさせないといけなかったりとか、なんかいろんな課題があったりするので。
草野さんが、ディスカッションデータが豊富なXはどうかと問うと、宮武さんは、xAI ── イーロン・マスク氏が設立したAI企業。対話AIのGrokを開発し、のちにXと統合したのGrokが強い理由はそこにもあるのではないかと答えます。イーロン・マスクさんはその価値に気づいていて、Xのデータを完全に自分のものにする意味合いもあったのかもしれない、という見方です。
CloudflareのCEOが描く「クロールごとに課金」の作戦
OpenAIのChatGPTなどは、Googleと同じようにクローラーでインターネット上の情報を集め、学習データなどに使っています。宮武さんによると、そのクローラーをブロックするサイトは増えていますが、他社のクローラーと提携してデータをもらうなど、回りくどい抜け道もさまざまに考えられているといいます。
そこで宮武さんが紹介したのが、Cloudflare ── Webサイトの高速化やセキュリティを提供するアメリカの企業。世界の多くのサイトの通信の手前に立っているのCEOのアイデアです。まず、メディア企業や出版社、クリエイターが、AI企業による自動収集をパーミッションベースでブロックできる設定を提供し始めています。
初期ユーザーにはコンデナスト、Time、The Atlantic、AP、BuzzFeedに加え、Reddit、Pinterest、Quoraも入っているといいます。宮武さんは、昔のGoogleとの約束を裏切られたと感じている企業が「だったらブロックする」と動いているのだと見ています。
ブロック
AIボットのクロールをデフォルトで止められるようにする
希少価値の回復
AIが自由に集められなくなり、サイトのコンテンツに再び希少性が生まれる
ゲートの設置
サイトとAIの間に関門を置く
クロール課金
AIモデルがクロールするごとにお金を払う
再度希少価値が戻ってくると、そこに対していわゆるゲートを間に与えて、で、そこでマネタイズが新しくできるんじゃないかと。
草野さんは、コンテンツを作る側にはありがたい一方で、エンドユーザーは網羅的に答えてほしいはずだと指摘します。そのうえで、OpenAIのようなプラットフォームがお金を払い、ユーザーは使えるという構図になれば健全な関係なのかもしれない、と話しています。
ライセンス契約は小さなクリエイターに届くのか
宮武さんは、CloudflareのCEOがこの提案をしているのは、ライセンス契約があまりワークしないと感じているからだと見ています。宮武さん自身もライセンス契約は続かないと考えています。
例えばオフトピックが、Googleがオフトピックと提携したがるのかっていうと、多分したがらないので、小さすぎるので、我々も。
大手と個別に結ぶライセンス契約では、どこかで線が引かれます。ロングテールまで取り込むなら、セルフサービス型のライセンスか、マーケットプレイス型のサービスが必要になる、というのが宮武さんの考えです。
宮武さんが例に挙げたセルフサービス型は、ライセンスを受けたい人が専用サイトにコンテンツ情報を登録し、AIがそれを見て「このくらいの内容なら年間いくら払う」と金額を決める仕組みです。金額は1000ドルや1万ドルのこともあれば、会社によっては数億円になることもあるといいます。
一方で、お金を伴わない許可の仕組みはすでにあります。宮武さんによると、YouTubeでは、GoogleがOff Topicのチャンネルを学習に使うにはチャンネル側の許可が必要ですが、許可しても支払いは今のところありません。草野さんが挙げたnoteも、許可すれば提供できる形です。
noteはGoogleなどから多少お金を受け取っているかもしれませんが、クリエイター自身が受け取るわけではありません。宮武さんは、それをフェアと見るかアンフェアと見るかはクリエイター次第で、よりインセンティブがそろう仕組みの一案がセルフサービス型だと話します。
ただし、Off Topicとニューヨーク・タイムズを比べれば内容が被る部分はどうしても出るため、ロングテールのコンテンツの価値はかなり低くなるといいます。宮武さんは、それ自体はそうあるべきだとしつつ、それで食べていける世界観にはならないと見ています。
固定費のライセンスか、クロール課金か、引用ごとの支払いか
宮武さんがライセンス契約をフェアではないと考えるもう一つの理由は、固定費用だという点です。Redditが1年や3年の契約を結んだ後にトラフィックが10倍に増えても、契約金は変わりません。
逆にOpenAIの側から見れば、Redditのトラフィックが急に落ちても年間6000万ドルを払い続けなければならない、という不満も生まれます。そこで候補になるのが、CloudflareのCEOが提案するクロールごとの課金と、Microsoftが検証を始めているというアウトプットごとの支払いです。
| 方式 | お金が発生するタイミング | 番組で指摘された課題 |
|---|---|---|
| ライセンス契約 | 年単位などの固定額 | トラフィックの増減が反映されず、大手しか結べない |
| クロール課金 | AIがサイトをクロールするごと | 引用ごと課金と同様のリスクがありうる |
| アウトプット課金 | AIの回答が記事を引用・言及するごと | AIが安い似たサイトを選ぶおそれがある |
アウトプットごとの支払いは、AIチャットボットが「この情報はニューヨーク・タイムズの記事から引用した」と言及するたびにニューヨーク・タイムズに支払う形です。宮武さんは、インプットかアウトプットのどちらかでお金を発生させるほうが、両側にとって理にかなっていると考えています。
ニューヨークタイムズお金ちょっとかかるから、似てる(別の媒体を)メンションしようっていうプログラムになりかねなくないですか。
草野さんの懸念に、宮武さんは十分ありうると答えます。安いサイトばかり選べばAIは信頼を失うのでバランスの問題になりますが、信頼されるサイトが表に出てこなくなる可能性はあるといいます。AI企業にとっては追加の支出なのであまりやりたくないことでもあり、方式はまだ議論と検証の段階です。
ロングテールのクリエイターは、AIとペイウォールの間でどう生き残るか
宮武さんは、インターネットはロングテールのコンテンツ量が圧倒的に多いので、そこがマネタイズの仕組みに乗れるようにしないとインターネット自体が成り立たないと話します。
ここでいうロングテールとは、Off Topicのようなポッドキャスト、一般の人のブログ、Substack ── 個人が有料・無料のニュースレターを配信できるアメリカのプラットフォームのニュースレター、noteのクリエイターなどです。ニューヨーク・タイムズほどの流入はなくても、たとえば100人から信頼され、広告やサブスクで収益を得ています。
でもその百人が今のAIチャットボットの影響によって来なくなってしまったら、なんかそれはそれでそのクリエイターがいなくなってしまうっていう話なので。
宮武さんは、AIのクローラーはいくらブロックしても何らかの方法で入ってくる前提で考えたほうがよいと見ています。そのため、AIに見つけてもらうためのコンテンツと、サイトに来たユーザーが課金してくれるコンテンツを分けて作る必要が出てくるかもしれません。
情報を出しすぎればAIがそのまま全部答えてしまい、ユーザーはサイトに来ません。かといって、AIに見つけてもらわなければそもそも誰も来ません。宮武さんは、そのわかりやすい例がニュースのペイウォールだと話します。
宮武さんは、無料だけのコンテンツが減っていることを、インターネットが当初想定していたオープンなナレッジエコシステムからのシフトだと捉えています。コンテンツは課金型に向かい、同時にどこへ誘導するかはTikTokやリールズのフィード、ChatGPTのようなアルゴリズムという「ミドルマン」が決める時代になっている、という見立てです。
草野さんが、広告でメディアを運営するのはもう厳しいということかと確認すると、宮武さんは、何億人も集められるサービスはほぼなく、100万人程度の登録者がいても広告だけで事業を大きくするのは難しくなると答えています。
出版業界の次に危機を迎えるのはSaaS業界?
宮武さんはここで視点を変えます。メディア業界はインターネット登場以来ずっと苦戦してきましたが、裏を返せばこの20〜30年、厳しい状況に慣れている業界でもあります。
宮武さんによると、Google検索はコンテンツメディアをコモディティ化し、AIチャットボットはそれをさらに進めています。同じことが、どのSaaSを選ぶかをAIが判断し、簡単に乗り換えられるようになることでSaaS業界にも起こりうるといいます。
これまで人間に直接営業していたものが、AIへの営業に変わります。宮武さんは、AIへの営業とはAEO ── Answer Engine Optimizationの略。AIの回答に自社や自社製品が選ばれ、言及されるよう情報を最適化する取り組みであり、SEOと同じ構図だと指摘します。
人間が調べて比較し、営業担当者の提案も受けてツールを選ぶ
AIが予算と要件を受けて候補を絞り込み、契約まで任されることもある
草野さんは、プロジェクト管理ツールならAsana、ClickUp、Trelloなどを検索や比較サイトで比べてきたが、これからはChatGPTに聞いて最初に挙がるものにならなければいけないということかと確認します。宮武さんはまさにそうだと答え、特にバックエンド系のツールは将来、人間が判断しなくなると見ています。
宮武さんの例では、CRMやタスク管理ツールが当てはまるかもしれません。人間はわざわざTrelloでボードを作って情報を入力したくないので、データを自動で集めて入れてくれるAIがあればそちらを使い、AIは入れやすいツールを選ぶ、という流れです。
ShopifyのSidekickが示す「フラットな推薦」
宮武さんは、AIによる選別がすでに始まっている実例として、Shopifyがマーチャント向けに出しているAIアシスタント「Sidekick」を挙げます。ブランドがストアを構築するときに質問でき、ツールについて尋ねると3つほどの比較候補を出してくれるといいます。
これまでShopifyアプリの世界では、アナリティクスならTriple Whale、メールならKlaviyo ── EC事業者向けのメールマーケティングツール。Shopifyとの連携で広く使われているといった、業界内のレピュテーションによる「なんとなくのブランド」がありました。
だったらKlaviyoではなくて、もうちょっと安めのメールツール使った方が、結果的にそっちの方がいいと思いますよっていうレコメンドをすごいフラットでやってくれるわけなんですよね。
Sidekickは機能や価格を普通に見て比較するため、ブランドの力が効きにくくなります。草野さんも「あなたに合ったツールはこれらです」と言われたら、そのまま決めてしまいそうだと話しています。
宮武さんは、メディア業界はユーザーだけでなくGoogleやSNSに寄せる術を長年学んできた業界だと見ています。必ずしもテックに詳しいわけではないものの、他のプラットフォームに合わせることには慣れており、その経験がないSaaS業界のほうが課題を感じる可能性がある、という対比です。
イベントとコンテンツマーケが「今こそチャンス」な理由
草野さんは、これまでの回で扱ったラグジュアリーソフトウェアや、FigmaやStripeのようにカンファレンスを開くBtoB企業が増えた印象に触れ、獲得は人間にしかできないブランディングとAEOの両方に向かうのかと尋ねます。
宮武さんの見立ては、人間の感情に完全に寄せるか、フラットにAIに見せに行くかの2パターンになるというものです。そのためSaaS企業は今まで以上にコンテンツ制作やイベントが必要になり、予算を営業からコンテンツやイベントへ寄せる時代が来るかもしれないと話します。
宮武さんによると、ソフトウェア企業でこれをうまくできている会社はほとんどありません。イベントならFigmaやStripe、コンテンツマーケティングならThe Hustleなどのニュースレターを持つHubSpotが挙がりますが、テック業界でそれ以外に100社あるかといえば、そこまでいないといいます。
ただし、ニュースレター、ブログ、ポッドキャスト、イベントといった鉄板の手法ほど、他社もやっています。今からイベントを開いても、SalesforceのDreamforce、AdobeのAdobe MAX、FigmaのConfigは超えられない、と宮武さんは話します。
だからこそ宮武さんは、ひねった形をすすめます。過去回で取り上げた、Biltが手がけるドラマシリーズLUMISや、ゲームをコンテンツ化する試みのように、AIで制作コストが下がったからこそ可能になるコンテンツマーケティングがあるのではないか、という見方です。
さらに宮武さんは、アメリカのアルファ世代はコンテンツを作り自己マーケティングをするのが非常に得意な人が多く、この流れに最もフィットする世代だと話します。この世代を早めに取り込み、そこから学ぶことが今後やるべきことの一つだといいます。
なお、タイトルに掲げた「ハイパーリンク経済の死」の本題には今回たどり着かず、宮武さんは一番したかった話だとして、次回以降に持ち越すことになりました。
まとめ
AIチャットボットによってサイトへの流入が細るなか、コンテンツが報われるかどうかは「他では再現できないか」という希少価値に左右される、というのがこの回の軸です。固定額のライセンス契約は大手に偏り、ロングテールのクリエイターまで届く仕組みは、クロール課金や引用ごとの支払いを含めてまだ検証の途中です。そして同じコモディティ化の波は、AIがツールを選ぶ時代のSaaS業界にも及ぶと宮武さんは見ています。
- RedditがニューヨークタイムズよりGoogleから倍近い契約金を得ているのは、他で再現しにくい会話データという希少価値の差だと考えられる
- ライセンス契約は横並びになるほどコモディティ化して値下がりし、小さなクリエイターはそもそも結べない
- CloudflareのCEOはクローラーをブロックして希少性を取り戻し、クロールごとに課金する案を示している
- AIに見つけてもらうコンテンツと課金につなげるコンテンツを分ける必要があり、ペイウォールの広がりはその表れとされる
- AIがツールを選ぶようになれば、SaaS企業は営業からコンテンツやイベントへ予算を移す必要があり、今はまだ競争が少ないチャンスだという






