リスナーからの質問は「総裁選を酪農家目線で」
この日の配信は、リスナーから届いた質問がテーマでした。話題になっていた自民党総裁選を、酪農家の視点で解説してほしいというものです。
この総裁選、川上さん目線でお話ししてほしいという、ちょっとやりにくいですよ。いいんですか?
川上さんは政治に詳しいわけではないと前置きしつつ、経営者として農業政策には関心があると話します。各候補の農業政策や、これまでの自民党の農政をたどりながら、どの候補に期待できるかを考えていく流れです。
そんなに学がないので、政治のことを詳しく知っているわけではないんですけど、経営者はしているので、農業政策とかには関心があるので、そこら辺を踏まえてお話できたらいいなと思います。
この日はちょうど川上さんの誕生日でもあり、コメント欄はお祝いのメッセージでにぎわっていました。ただ本人は、お祝いより総裁選の話をしてほしいと繰り返していました。
過去5年の農政で何が起きていたのか
まず川上さんは、AIにまとめてもらった過去5年間の農政の動きを読み上げます。ここが候補者の政策を比べる前提になります。
2020年には基本計画が改定され、食料自給率の向上やスマート農業の推進が打ち出されました。ですが現場では、飼料の高騰や資材価格の上昇が重なり、酪農経営の赤字化が大きな課題になっていたといいます。
2022年からはウクライナ危機の影響で輸入飼料が急騰しました。政府は補填事業や価格安定制度を整えたものの、対症療法的だという声も強かったと振り返ります。
一方で、和牛や乳製品の輸出は拡大しました。ただ輸出を伸ばす影で、国内の消費や価格安定への目配りが足りない、というのが現場の実感だと語られます。
5人の候補、共通点はどこか
続いて、5人の候補者の政策の共通点が整理されます。方向性としては、かなり重なる部分が多いようです。
- 食料安全保障の強化と自給力向上を重点に掲げる
- 輸入飼料・肥料の高騰対策や、飼料自給率アップの必要性を共有
- スマート農業の推進で省力化・生産性向上を目指す
- 和牛や乳製品などの輸出拡大に前向き
- 農業の担い手確保と、若者が魅力を感じる農業を目指す
酪農分野に限っても、飼料価格高騰対策など経営を続けるための支援や、廃業防止、生乳の安定供給の重要性には、どの候補も同意している、というのが共通点としてまとめられました。
効率化か、現場支援か。分かれる4つの立場
共通点が多い一方で、アプローチには違いがあります。川上さんは、最大の違いは農業構造改革への向き合い方だと読み上げます。
大規模集約化・効率化を最優先し、選択と集中型の農政を掲げる大胆な投資路線
棚田や家族経営を含む小規模農家の保護を訴え、幅広い層の農家を支える姿勢
林氏はその中間で、多品目対応と所得安定策により、大規模・小規模の共存を図るバランス型と位置づけられます。
価格政策への考え方も分かれます。小林氏は価格形成の見直しや流通・マーケット改革に踏み込もうとする一方、茂木氏は価格高騰への具体策を示さず、市場任せにも映る態度が指摘されている、とまとめられました。
酪農支援に絞ると、高市氏は直接の言及は少なく、食料安全保障の一環として国産飼料生産や国家備蓄などマクロな視点で語る傾向です。小泉氏や小林氏は、生乳需給や飼料高騰といった酪農家の厳しい現状に寄り添い、補助金や制度で直接下支えする発言が多いとされます。
AIによるまとめの締めくくりでは、短期的な補填ではなく、中長期的に持続可能な農政こそ酪農家が期待するものだと語られました。新しい総理には、机上の政策ではなく現場の声に耳を傾けてほしい、という言葉で結ばれます。
川上さん自身は、誰に期待している?
ここからは、AIのまとめを踏まえた川上さん自身の見方です。コメント欄の「どれだと嬉しいですか?」という質問に答えていきます。
下馬評では小泉氏と高市氏が有力と見て、川上さんはこの2人に注目していると話します。
小泉氏については、農林水産大臣として農業政策の規制改革を頑張っていた実感があると評価します。前任の江藤氏が作った基盤を引き継いでいた面もあったのでは、という見立てです。
農業をなんとかしていこうっていう人たちの歯止めになっているものを取り除いていくっていうのが、政策の大事なところだと思うので、そういうところを頑張ってほしいなと思ったりします。
高市氏については、安倍元首相の考えを引き継いでいる人だと見ています。安倍政権時代に農業政策が進んだという実感が、その理由です。
TPPで国内農業が壊れると言われた時期にも、農業支援の直接補償や価格安定の議論が始まり、輸出額は年々上がっていった、と川上さんは振り返ります。その流れを高市氏が引き継ぐなら面白いのでは、という期待です。
他の候補についてはあまり変わらない印象だと述べつつ、川上さんが重視するのは口より行動だと強調します。
総裁になっても、総理になるとは限らない
最後に川上さんは、今回の自民党総裁になっても総理大臣になるとは限らない点にも触れます。どこと連立するのかで状況が変わるからです。
維新か、国民民主か。組む相手はまだわからないとしつつ、海外としっかり話ができる総理になってくれると嬉しい、と願いを語りました。
そして、コメント欄で読者自身の考えを寄せてほしいと呼びかけます。いろいろな見方を知ることで議論が深まる、という姿勢です。
自民党総裁選は私はこの人がいいと思いますとか、こう思いますみたいなのもコメントでいただけたら、議論ができますんで。
まとめ
リスナーの質問をきっかけに、酪農家目線で総裁選の農業政策を読み解いた回でした。候補者の違いを整理しつつ、川上さんが望むのは短期の補填ではなく、現場の声を聞いた持続可能な農政だという点が繰り返し語られました。
- 過去5年は飼料高騰や資材高で酪農経営の赤字化が課題となり、輸出は伸びる一方で国内の価格安定への目配りが足りなかった
- 5人の候補は食料安全保障や自給力向上、スマート農業、輸出拡大などで方向性が重なる
- 農政改革では、効率化重視の高市氏と現場支援重視の小泉氏という対立構造が見える
- 川上さんは小泉氏と高市氏に注目し、口より行動で示す姿勢を重視している
- 酪農家が期待するのは短期の補填ではなく、中長期的に持続可能な農政

