今週のお取り寄せ餃子とお酢の出会い
今回のお取り寄せ餃子は、京都の都パンダさんの「香るレモン餃子」です。
和歌山県産のレモンを皮ごとすりおろして餡に入れているため、袋を開けた瞬間からレモンの香りがふわっと広がると紹介されています。
この餃子には、京都のお酢「千鳥酢」が凍った状態で豚の形の醤油入れに添えられています。
優しい米酢の酸味とレモンの香りが口の中から鼻にふわっと抜けていくのが、とっても爽やかなんですね。
小野寺さんは、この千鳥酢自体がとても美味しく、都パンダさんの餃子に限らずいろんな餃子と相性がいいお酢だと話しています。
そもそもお酢とは何か
お酢はどう作られるのか。小野寺さんによれば、お酢はもともとお酒だといいます。
米などを発酵させてできたアルコールを原料に、酢酸菌がさらに発酵させることでお酢になります。
最終的にアルコール成分はほとんど残らないため、お酢を飲んでも酔うことはありません。むしろ酔いを遅らせ、二日酔いを予防する効果もあるとされています。
原料
米などを発酵させる
アルコール
お酒ができる
酢酸菌の発酵
アルコールが酢酸に変わる
お酢
アルコールはほぼ残らない
原料で変わるお酢の種類
お酢はお酒と同じく、原料によって種類が変わります。
小麦や酒粕、コーンなどをブレンドしたものが穀物酢で、スーパーで一番安く売られているのが多くこのタイプだといいます。
穀物の中でも米を多く使ったものが米酢や純米酢です。米のまろやかな甘みとコク、旨味があるのが特徴とされています。
玄米や大麦、もち米を使ったものは黒酢や香酢と呼ばれ、黒褐色で独特の香りとコクがあります。中華料理屋によく置かれているのがこの香酢だと紹介されています。
そのほか、りんご酢やワインビネガー、バルサミコ酢といった果実由来のお酢もあります。ただし今回は穀物酢をベースに話が進められます。
お酢は人類最古の調味料とも呼ばれ、紀元前5000年頃の古代メソポタミアで作られていたそうです。当時はナツメヤシを発酵させてワインやお酢を作っていたと語られています。
酸味の種類と餃子との相性
同じ穀物酢でも商品ごとに味が違うのは、含まれる酸味の種類が違うからだと小野寺さんは説明します。
基本はツンとくる刺激的な酢酸ですが、米酢には旨味を感じさせるコハク酸、黒酢には乳酸が入っていることもあります。この酸味のバランスで香りや旨味、まろやかさが変わってきます。
どのお酢がどの餃子に合うかは一概には言えないとしつつ、小野寺さんは大まかな相性を挙げています。
ニラや羊、肉の香りが強い餃子には、同じく香りの強い黒酢や香酢、バルサミコ酢が合うといいます。互いに引き立て合って美味しくなると話されています。
一方、脂身が多くなく野菜が多い餃子や、皮がもっちり甘い餃子には、酸味がまろやかで香りも穏やかな米酢が合うとされています。
| 餃子のタイプ | 合うお酢 | 理由 |
|---|---|---|
| 肉や香りが強い | 黒酢・香酢・バルサミコ酢 | 強い香り同士で引き立て合う |
| 脂が多くジューシー | 黒酢など | アミノ酸の香りが効く |
| 野菜が多い・皮が甘い | 米酢 | まろやかで香りが穏やか |
お酢が油をまとめる乳化の働き
昔ながらの中華料理屋には、醤油とラー油が置かれていることが多いといいます。この組み合わせに合わせるなら、まろやかな米酢が良いと小野寺さんは話します。
醤油って油って名前がついてますけど、油じゃないんですって。
醤油とラー油は水と油の関係で、振っても混じり合いません。しかしそこにお酢を入れると、お酢が油を細かくして混じりやすくなります。
これが乳化と呼ばれる現象です。ドレッシングが振ると一時的に混ざるのと同じ仕組みだと説明されています。
昔から醤油、お酢、ラー油がセットで置かれるのは、お酢が両者を混ぜてくれる効果があるからではないかと小野寺さんは考えています。
お酢が餃子の味を引き立てる理由
お酢が油と混じりやすい効果は、餃子を食べるときにも働きます。
餃子の表面の油がお酢で細かくなることで、油の旨味を舌で感じやすくなり、油も流れやすくなってすっきりします。
さらに、しょっぱさが足りないと感じたときも、お酢をつけると塩味を感じやすくなるといいます。
餃子の美味しさがより感じやすくなるんです。お酢を使うと餃子の美味しさがより感じやすくなります。
そのうえで小野寺さんがおすすめするのは、まず何もつけずに餃子の味を楽しむこと。そのあとに調味料をかける前に、まずお酢をつけて食べる方法です。
お酢をつけた時とつけてない時だと、お酢をつけた時の方がよりね、舌が敏感になったような感じがするんですね。
この違いは一度試せばよく分かると小野寺さんは言います。ツンとくるお酢だと分かりにくいため、まろやかな米酢、個人的には千鳥酢がおすすめだと話しています。
消化を助けるお酢の効果
酢酸には消化を助ける効果もあると紹介されています。
胃酸の分泌を促して消化をスムーズにするほか、腸で酢酸を感知すると胃の出口をキュッと絞り、小腸での吸収を穏やかにする働きがあるそうです。
この吸収を穏やかにする働きが、お酢が酔いにくくする効果につながっていると説明されています。
小野寺さんは、お酢には健康や料理の美味しさを引き出す効果があり、深い世界があると話します。お酢を知れば餃子ももっと美味しくなるとして、これからも学んでいきたいと語っています。
まとめ
餃子にお酢が合うのは、酢の乳化作用で油が細かくなり旨味を感じやすくなること、そして塩味を引き立てる効果があるためです。小野寺さんは、まず何もつけずに、次にお酢をつけて餃子本来の味を楽しむことをすすめています。
- お酢はもともとお酒で、酢酸菌の発酵によりアルコールがほぼ残らないお酢になる。
- 原料によって穀物酢・米酢・黒酢などに分かれ、含まれる酸味の種類で味が変わる。
- 香りの強い餃子には黒酢や香酢、野菜が多い餃子にはまろやかな米酢が合いやすい。
- お酢の乳化作用で餃子表面の油が細かくなり、旨味を感じやすくすっきりする。
- 醤油やラー油をかける前に、まずお酢で餃子の味を引き立てるのがおすすめ。

