今週のお取り寄せ餃子は亀戸ぎょうざ
今回のお取り寄せ餃子は、ふるさと納税で取り寄せられる亀戸ぎょうざです。1953年創業の人気店で、都内では知る人も多い餃子屋さんです。
亀戸本店には餃子と飲み物しかありません。着席するとまず餃子が2皿出てきて、食べ終わると黙っていても次の餃子が用意されるという、ストイックな店だと紹介されています。
本店以外には大島店、両国店、錦糸町店、麻布台ヒルズ店があり、そちらには餃子以外のメニューもあります。ただし本店は今も餃子と飲み物だけを貫いています。
餃子は薄皮で野菜たっぷり。キャベツや玉ねぎ、生姜やにんにくを使った、甘くて優しい味わいだといいます。薄皮ゆえに焼き目はサクッとクリスピーに仕上がるそうです。
冷凍餃子は麻布台ヒルズ店などで販売されています。通販サイトはありませんが、江東区のふるさと納税で16粒入りが2パック届くものがあると紹介されました。
Reproに突撃したきっかけ
今回の本題は、スマート調理家電を手がけるRepro社への訪問です。
きっかけは、Reproのブログ記事でした。亀戸ぎょうざと宇都宮みんみんの冷凍餃子を、Reproで説明書通りに焼いてみたという内容です。
その記事がnoteに書き写された際、小野寺さんの過去記事が参照として入っていたため、通知で気づいたといいます。読んでみると衝撃的な内容でした。
一度単位で温度を管理できる機器で、しっかり温度を管理し、説明書通りに焼いたのにうまくいかず、なんなら爆発したというのです。
その記事では、小野寺さんが過去にnoteに書いた「餃子の焼きを科学する」が参考にされていました。焼き方に悩みを抱えている様子を感じ、直接見てもらうべきだと考えたそうです。
これはぜひ、一度私の餃子の焼き方を見てもらわなきゃダメなんじゃないか
そこでnote記事にコメントを書き、XのアカウントからRepro社へ問い合わせて直撃を決めます。麻布台ヒルズで亀戸ぎょうざを2パック買い、米油を持って訪問したといいます。
説明書通りに焼くと何が起きるのか
Reproの実験で爆発が起きたという焼き方は、亀戸ぎょうざの説明書に沿ったものでした。番組ではその説明書がそのまま読み上げられます。
内容は、鍋を熱してラードや油を多めに引き、冷凍のまま平らな面を下にして中火で焼き目をつける、というものです。
その後、餃子16個に対して約30〜50ccの熱湯を鍋の縁から回し入れ、蓋をして水分がなくなるまで中火で蒸し焼きにし、弱火で3〜4分蒸すと書かれていました。
小野寺式との大きな違いのひとつが、焼き目をつけてから熱湯を入れるという点です。Reproがこの通りにやったところ、水蒸気爆発が起きたといいます。
記事では、その水蒸気爆発が何度も起きて危険だったという様子が動画でも公開されているそうです。油やお湯の量、かけ方などにも違いはありますが、最も大きな点は焼き目を先につけて蒸すところだといいます。
亀戸ぎょうざ以外にも、同じようにマニュアル通りにやったのにうまくいかなかった、危ない怖い思いをしたという方もいらっしゃるんじゃないか
餃子ごとに説明書の焼き方が違うため、そのまま実行すると混乱もあり、うまくいかないこともあると話します。そこで開発したのが、これ一つ覚えれば大丈夫という小野寺式だといいます。
先焼きか後焼きか。焼き方が分かれる理由
実際にどんな違いがあるのか。亀戸ぎょうざのように蒸す前に焼き目をつける方法もあります。これを先焼き派と後焼き派と呼び、亀戸ぎょうざは先焼き派、小野寺式は後焼き派です。
どちらが良いとは言い切れないものの、水蒸気爆発のこともあり、安全性から考えても後焼きでいいと小野寺さんは考えています。
蒸す前に焼き目をつける。亀戸ぎょうざの説明書がこの方式で、高温のフライパンに水を入れるため水蒸気爆発のリスクがある。
茹で蒸してから焼き目をつける。小野寺式はこちらで、安全性の面から推奨されている。
火力は、小野寺式では強めの中火と説明されます。油は種類によって焦げやすさが違うため、選びながら使ってほしいといいます。
入れるのは水かお湯か。餃子を冷たい状態で並べるならどちらでもよいですが、温かい状態から並べるなら、フライパンを冷まさないためにお湯が確実だと話します。
お湯や水の量は、説明書では餃子の高さの何分の1などと書かれますが、フライパンの大きさや餃子の量で変わります。小野寺さんはもっと少なく、1〜2ミリでいいと説明します。
並べ方は、フライパンなら花びら型がおすすめだといいます。ホットプレートなら隙間を空けてまっすぐ並べる方がやりやすいそうです。
餃子の種類を気にせず、失敗もなく、簡単に綺麗に美味しく餃子が焼ける方法を一つに集約していこうと思って作っているのが小野寺式です
小野寺式の焼き方と、その狙い
小野寺式を覚えておけば、どんな餃子でも綺麗に焼けるといいます。各工程には理由があり、それを理解できれば他の料理にも応用が利くと話します。
この焼き方の狙いのひとつが、フライパンのフッ素加工を落とさないことです。空焚きや硬いものでつつく作業を一切しないため、劣化を防げるといいます。
詳しい説明は焼き餃子協会のページやAktio Noteに書かれています。ここでは要点が語られました。
茹で蒸しの時間は標準的な皮の厚さで4〜5分。餃子の皮は麺類なので、蒸しすぎると伸びて美味しくなくなるといいます。
難しいこと言うと、蒸気圧が高い状態だと沸騰温度も上がってしまうので、お湯がなかなか減らないんですけど、気圧が戻ると100度で沸騰していくので蒸発が早まります
Reproで小野寺式を再現してみた
小野寺式は温度管理をそれほど厳密にはしないため、Reproでもそのまま再現できるのではないかと考え、実験が行われました。
まず120度に設定し、その状態で油とフライパンを温め、120度になったら餃子を並べます。すると本当にパチパチしなかったといいます。
通常のガスコンロやIHは火力しか調整できず、フライパンが何度なのかは見ていません。同じ火力を与え続けると温度が上がりすぎ、危険な思いをすることもあります。120度をキープできる点が良いと話します。
その後、お湯を入れて180度まで熱し、蒸気を作ります。120度をキープできているため、お湯を入れてから沸騰するまでの時間も短かったといいます。
水ではなくお湯を入れるのは温度を下げないためです。実際にモニタリングしても温度があまり下がらず、お湯を入れる意味が見えたと話します。
180度に近い状態で水を投げたら水蒸気爆発が起こるかもしれないけど、120度の状態でお湯を入れていければ、安心して安定して注いでいくことができる
蓋を開けて水分を飛ばす場面でも違いが出ます。通常のコンロでは水分がなくなった瞬間に温度が急上昇し、すぐ焦げてしまいます。
水がうまく温度調整をしてくれるんですけど、水がなくなった瞬間に温度調整が効かなくなって、一気にリミッターが外れたように温度が上がっていってしまう
Reproなら温度をキープできるため焦げません。同じ温度で焼き続けても、焼き目の硬さが変わる程度で大きな変化は起きなかったといいます。
小野寺さん好みは、内側がしっとりして外側だけクリスピーな状態です。長く焼くと内側までしっかり焼けてカチッとした食感になっていくそうです。
温度をキープすれば蓋を開けてから1分以内に焼き色が入り、誰がやっても綺麗に焼けると話します。
Reproは10万円ほどする調理器具ですが、誰がやっても失敗しないため、アルバイトが調理する飲食店などでは便利だといいます。出汁を引くような温度管理が必要な料理にも向くと話します。
工程の一つひとつに込めた理由
今回の訪問はRepro側も歓迎し、「お取り寄せ餃子は取説を信じない勇気」という記事にまとめてくれたそうです。小野寺さんが焼き方を解説する動画も含まれています。
小野寺式の各工程には理由があります。花びら型に並べるのは、フラクタルな隙間を作ってお湯を均等に沸騰しやすくし、餃子が膨らんでもくっつきにくくするためだといいます。
茹で蒸しを4〜5分にするのも、餃子の皮が麺類で、伸びると美味しくなくフライパンにくっつきやすくなるからです。米油を勧めるのも、焦げにくく空気に触れても劣化しにくいためだと説明されました。
今回の突撃を歓迎したRepro開発元の菊池社長へ、まず感謝が述べられました。「餃子の焼きを科学する」と書いておきながら本当に科学的だったかという思いもあるなか、Reproのロジカルな検証がとても参考になったといいます。
リプロのようなスマート家電で餃子の焼き方がスマートになっていく世界は、とてもワクワクします
小野寺さん自身は40万円ほどの餃子焼き機も持っていますが、家庭向けのスマート家電でも美味しく焼ける機械が出てきたら楽しいと期待を語りました。
まとめ
説明書通りに焼くと水蒸気爆発が起きることもある餃子。小野寺式は後焼きと温度管理の緩さを軸にした失敗しない焼き方で、Reproのように温度をキープできる家電と組み合わせると、誰でも綺麗に焼けると語られました。
- 亀戸ぎょうざは薄皮で野菜たっぷり。ふるさと納税でも取り寄せられる
- 説明書の先焼き方式は、高温のフライパンに水を入れるため水蒸気爆発のリスクがある
- 小野寺式は後焼き派で、米油をたっぷり使い花びら型に並べ、強めの中火で4〜5分茹で蒸す
- Reproは120度をキープできるため、パチパチせず焦げず、誰がやっても失敗しにくい
- 各工程には理由があり、理解すれば他の料理にも応用が利く

