なぜ「恵比寿の餃子旅」なのか
今回のテーマは、企画「今日は旅の話」で示された「GWのおすすめスポット」です。
小野寺さんはこれを「餃子WEEKのおすすめスポット」と解釈し、恵比寿駅周辺の餃子店12軒を歩いてめぐるルートを提案します。
恵比寿は広尾や代官山といった高級住宅地に囲まれながら、下町っぽさもある多種多様なエリアだと説明されます。
JR山手線に加えて東京メトロ日比谷線も通り、活気のあるにぎやかな街だと話されています。
地名の由来はエビスビール
恵比寿という地名の由来について、そのヒントはJR恵比寿駅のホームに隠されていると小野寺さんは語ります。
発車音として、1949年公開のイギリス映画「第三の男」のテーマ曲が流れます。
この曲を聴いて思い出すのが、エビスビールのメロディです。恵比寿という駅名も町名も、元をたどればエビスビールが由来なのだと明かされます。
もともとこの辺りには宇和島藩伊達家の下屋敷があり、地名も渋谷町伊達跡などと呼ばれていたと紹介されています。
この散歩は、恵比寿駅を出発してエビスビールが生まれた方向を目指す構成になっています。
駅前でめぐる薄皮系の餃子
集合は恵比寿駅西口、時間はだいたい10時45分ごろが目安です。JRか東京メトロ日比谷線で集合します。
駒沢通り沿いのアーケード商店街には、新しい店と昔ながらの店が混ざって並び、まさに恵比寿らしい光景だと小野寺さんは話します。
その一角に現れるのが渋谷餃子です。つけ麺屋「三田製麺所」の姉妹店で、薄皮で小ぶりな、ご飯にもお酒にも合う食べやすい餃子だと紹介されます。
代官山方面へ少し歩くと、同じく渋谷餃子の姉妹店である八宝亭が出てきます。こちらはより居酒屋寄りのメニューが豊富で、餃子は薄皮です。
ランチは町中華・大龍軒で
八宝亭の手前を左に曲がると、黄色い大きな看板の大龍軒が見えてきます。今日のランチはここでいただきます。
11時オープンと同時に入店。赤いテーブルとコの字型カウンターがある、町中華らしい雰囲気の店だと語られます。
看板メニューは餃子、焼売、ちゃんたん麺。餃子はザクザクした野菜の食感と粗挽き肉の弾力が楽しい、店で毎日手作りされるものです。
一般的な餃子の2.5倍ほどある大粒餃子で、焼き餃子のほか揚げ餃子や茹で餃子も選べます。小野寺さんのおすすめは焼き餃子です。
どれもうまいんですよね。どれも美味いんですが、やっぱり焼き餃子おすすめしたいと思います。
名物のちゃんたん麺は、ちゃんぽんとタンメンを融合させた料理です。かつて存在した「平珍楼」で副料理長を務めた方が考案したと紹介されます。
さらに海老ちゃんたん麺は、大きなエビと小さなエビが山盛りに乗る、エビ好きにはたまらないメニューだと語られます。
大龍軒の裏話とお取り寄せ
ここで小野寺さんは、大龍軒が実は大阪王将の系列店だという裏話を紹介します。
外見は大阪王将らしさがなく小さな町中華に見えますが、大きな会社がバックにあることで品質が安定し、麺の集中生産などで比較的リーズナブルに提供できるのが強みだと説明されます。
さらに、名前を隠した店で人気になったメニューが本家の大阪王将へ逆輸入されることもあり、大龍軒のような店が「町中華で何が流行っているか」を探るアンテナ的な役割を果たしているのではと話されます。
今週のお取り寄せ餃子は、この大龍軒の餃子。冷凍でラーメンを販売するサイト「ラーメンジャーニー」で購入できます。
ラーメンジャーニーも大阪王将系列のイッピンコーが運営するサイトで、全国の人気店のラーメンとともに大龍軒の餃子やラーメンも販売されています。詳細はエピソード概要欄に記載されています。
夜の店と、渋谷川沿いの餃子店
大龍軒を出て腹ごなしをしつつ、恵比寿銀座通りから駅方面へ。レトロな喫茶銀座を右に入ると、一棟丸ごと餃子屋の七福餃子楼があります。
夜のみ営業のため今回は素通りですが、パクチー餃子やエビ入り、しそ餃子など7種類を一皿で楽しめるメニューがあり、みんなで囲むのに便利な店だと紹介されます。
駅を通り過ぎ、サンマルクのある交差点を左に入ると大豊記。イベリコ豚たっぷりの大きめ餃子で、エビも入ったプリプリで肉肉しい食感が特徴です。
道を右左と曲がると、大阪の人気店が出した永斎龍香があります。看板メニューは水晶餃子という焼き餃子です。
私個人的にはここは水餃子がおいしいと思います。
牛肉とセロリ、イカと豚肉、小エビとパクチーなど、いろいろな水餃子がそろい、小粒で食べ比べもしやすいと語られます。
店内はおしゃれで綺麗、オーナーも女性で、餃子女子会にも向いているとのことです。店の横には渋谷川が流れています。
横綱の店と、うどんで小休止
渋谷川を下った辺りには恵比寿横丁があり、その裏側に鉄鍋餃子の六七餃子があります。夜のみ営業のため今回は紹介だけです。
この店のオーナーは元横綱の武蔵丸さん。店名の「六七」は第67代横綱だったことに由来すると説明されます。
武蔵丸さんが九州場所で食べた鉄鍋餃子に感動し、引退後に作った店で、九州由来の居酒屋メニューも豊富だと語られます。
六七餃子の近く、多幸公園との間の細道にはうどん山長があります。うどんと天ぷらが絶品で、餃子だけでは物足りない人におすすめです。
歩き疲れたころには、猿田彦珈琲本店で一休み。今はあちこちにありますが、この恵比寿の一角が本店だと紹介されます。
エビスビールを運んだ道と餃子の街灯
一休みしたら恵比寿駅の東口方面へ。恵比寿通りを白金方面に歩き、みずほ銀行が見える大きな交差点が、この日の本題となるエリアです。
交差点の右手の坂を上ると恵比寿駅が見えます。この道こそ、かつてエビスビールを運んだ道だと明かされます。
ビールは馬車で運ばれ、以前は石畳が敷かれていました。今は舗装されていますが、コンクリの間から石畳が見えることもあったと語られます。
道を照らす街路灯をよく見ると、ビールジョッキで乾杯しているような形になっています。恵比寿駅から白金へ向かう道沿いに並び、まさにビールを運んだルートを示しています。
この街路灯をモデルに、餃子の街をつくったのが宇都宮市でした。
恵比寿
エビスビールを運んだ道にビールジョッキ型の街路灯が並ぶ
宇都宮餃子会
恵比寿の街路灯を見て「素敵だ」と感銘を受ける
宇都宮
餃子通りに餃子型の街路灯を設置
宇都宮の餃子通りには餃子型の街路灯やマンホールがあり、恵比寿と宇都宮の餃子のつながりが感じられると小野寺さんは話します。
手打ち餃子の名店が並ぶエリア
交差点から白金方面へ進むと、キムカツ、チョモランマ酒場、つるかめが並ぶエリアがあります。
チョモランマ酒場とつるかめは同じキワコーポレーションの系列店です。
どちらも皮から手打ちする餃子で、コシがありつるっと口溶けのいい皮が特に美味しいと語られます。
つるかめには、皮にセリ科のハーブ・フェンネルを練り込んだ個性的な香りの餃子があり、小野寺さんの一押しです。隣り合う2軒の食べ歩きも楽しめます。
向かい側には大豊記の二号店もあり、一号店が満席のときの選択肢になります。
高知の屋台餃子・安兵衛へ
白金方面へ進むと恵比寿四丁目交差点。右手の坂はビール坂と呼ばれ、かつてエビスビールを積んだ馬車がこの坂を下って恵比寿駅へ運ばれていったことに由来します。
このビール坂を登りきると恵比寿ガーデンプレイスがあります。坂の入り口近くにあるのが、高知の屋台餃子で有名な安兵衛です。
いつも人気で満席ながら予約ができないため、オープン前に並ぶ必要があります。今回は16時オープンに合わせ、15時半ごろから行列します。
安兵衛の餃子はとても薄皮で、汁が染み出て皮がぐちゃぐちゃになるほど。そのため注文を受けてから包み、たっぷりの油で揚げ焼きにします。
口に入れた時のこの餃子の食感、サクッとした食感がたまんないんですよね。
やかんでビールを注ぎ合い、竹輪にきゅうりを入れた「竹久」などで口直しをしながら、餃子とビールを無限に楽しめる店だと語られます。皮が薄いのでお腹にたまりにくいのも魅力です。
締めはちょろりの餃子とスープ
安兵衛で餃子とビールを堪能したら、次はラーメンが恋しくなるころ。ビール坂を上がると、昔ながらの食堂の風情があるちょろりがあります。
餃子はキャベツ、ニラ、豚肉に塩コショウ、酒、にんにく、生姜というシンプルな味付けながら、奥深い旨味があると語られます。
軽いコシと歯切れのよい皮で、一口でお腹いっぱいにはならず、いくつも食べられる餃子です。ただし小野寺さんは、餃子だけでは完成していない気がするといいます。
何で完成するかというと、ラーメンやチャーハンのスープ。餃子とスープを一緒に食べた瞬間、旨味が掛け合わされて爆発すると表現します。
以前は夜遅くまで営業しており締めに使えましたが、コロナ後は夜8時ごろに閉まるため、安兵衛を早めに出て最後にちょろりで締めるルートがすすめられています。
エビスビール発祥の地とゴール
ちょろりで満腹になったら、右手の坂を登り、エビスビールが生まれた場所へ。今はそこに恵比寿ブリュワリー東京が建っています。
恵比寿発祥の地として、エビスビールの歴史を伝え、できたてのビールを試飲できるタップルームもある施設です。入場は有料で予約が必要で、GWは人気で埋まっている可能性が高いと話されます。
施設の先には恵比寿ガーデンプレイスが広がります。かつて工場が立ち並び、三越もあったエリアで、今はおしゃれな店が入っています。
恵比寿ガーデンプレイスは、昼に大きなプードルを連れたマダムが集まるような、都内でも有名なおしゃれエリアだと語られます。
ここから恵比寿駅の動く歩道を通れば駅に戻れます。お帰りは恵比寿駅からです。
一言本音・恵比寿で通った店
小野寺さんは、恵比寿はオフィス街でありながら下町感もあり、気取りすぎずチープすぎず、男女ともに行きやすい稀な雰囲気の街だと総括します。
紹介した12店舗のマップはGoogleマイマップにまとめ、エピソード概要欄にURLを貼っておくとのことです。
最後の一言本音では、10年ちょっと前に恵比寿に住んでいたころ通った、餃子とは関係のない店が紹介されます。
それが、頭をリセットしデジタルデトックスしたいときに通ったバー「マーサー」。入りにくい重たい扉の奥に、天井の高い空間で真空管アンプの音楽が流れ続けます。
入店時には「静かにしてください」と注意され、喋ると店の人に注意されるほど厳格な雰囲気だと語られます。
定番はハイボール。瓶ごと冷凍庫で冷やしたウイスキーを、氷なしでソーダと混ぜて作ります。
乾き物をつまみながらゆっくりチルしていくと、心がすっきりする。恵比寿はいろんな年代が楽しめる大好きな街だと締めくくられます。
まとめ
恵比寿駅周辺の餃子店12軒を歩いてめぐりながら、エビスビール由来の地名や、ビールを運んだ道の街路灯といった街の歴史もたどる散歩ガイドでした。ランチの大龍軒から締めのちょろりまで、個性豊かな店が並びます。
- 恵比寿の地名・駅名はエビスビールが由来で、駅の発車音は映画「第三の男」のテーマ曲
- ランチは大阪王将系列の町中華・大龍軒、締めは餃子とスープが絶品のちょろりが小野寺さんの一押し
- 薄皮を揚げ焼きにする高知の屋台餃子・安兵衛、手打ち皮のつるかめなど12店それぞれに個性がある
- エビスビールを運んだ道のビールジョッキ型街路灯が、宇都宮の餃子型街路灯のモデルになった
- 12店舗のマップはエピソード概要欄のGoogleマイマップから確認できる

