「親時間」とくじ引きの休み方、前回へのコメント
本つまみぐいラジオの宇宙回4本目は、前回の「休み方」回に届いたコメントの紹介から始まります。前回は、3人がそれぞれ休み方についての本を持ち寄った回でした。
ひかさんからは、ドイツでは育児休暇を「親時間」と表現するという話について、「親時間」が「おやじの漢字」に脳内変換されてしばらく脳がバグった、というコメントが届きました。イケダハヤトさんも、一瞬同じようにバグったと笑っています。
ひかさんは会社員時代から、子どもや家族に時間をかける自分の感覚と、周りの会社員の感覚との差に絶望を感じていたそうです。そのうえで、日本にも「親時間」の意識が浸透すれば幸せになれる人が増えそうだ、と書いています。
ゆうきさんからは、休んでいる時の自分がアイデンティティだという考え方がすごく素敵だ、というコメントが届きました。幸あれこさんは、仕事の時ではなく休んでいる時の自分をアイデンティティにする話もしたと振り返ります。
番組のSubstack ── ニュースレター配信とコミュニティ機能を持つオンラインのプラットフォーム。本つまみぐいラジオは無料コミュニティをここで運営していますのコミュニティでは、おますさんが前回の回で決まった「くじ引きの休み方」をメモしてくれていました。
- イケダハヤトさん: 6月17日夕方5時からコサックダンスを踊る
- しゅうへいさん: 6月22日夕方5時からふくらはぎと膝に感謝をする
- 幸あれこさん: 9月9日夕方4時から盆踊りのセンターを任される
- リスナーその1: 7月4日朝10時からトウモロコシに将来性を感じる
- リスナーその2: 10月4日朝5時からカニ歩きで隣の家まで行って帰ってくる
読み上げのたびにしゅうへいさんが「トウモロコシは将来性しかないだろ」などと突っ込みを入れます。前回の結論は、自分で休みを決めると先延ばしになる人は最初に全部決めておこう、というものでした。
結論がトンチキすぎてなんか思い出せないぐらいすごいのすごいですね。マジで思い出しましたよ。鮮明に思い出した。
量子力学の本に残った「話し足りなさ」とは?
量子力学の本を紹介したイケダハヤトさんは、量子力学は説明するのがとても難しいので、各自で読んで難しさを理解してほしいと話します。
イケダハヤトさんがもう1つ話し足りなかったのが、マルチバース ── 私たちの宇宙のほかに、無数の宇宙が存在するという考え方の総称。宇宙論や物理学でさまざまなモデルが議論されていますの話です。マルチバースと多世界理論は、厳密には別物だといいます。
マルチバースっていうのは、いろんな宇宙が大量にあるみたいな感じで、これ(多世界理論)は世界が分岐していくみたいな話で厳密に言うと違うんですよね。
イケダハヤトさんによれば、マルチバース理論には人間原理 ── 宇宙の物理法則や定数が、人間のような観測者が存在できる値になっているのは、観測者がいるからこそだと考える立場など面白い話がたくさんあるそうです。次に宇宙の話をする時は、マルチバースと人間原理を取り上げたいと語ります。
いろんな宇宙が大量に存在するという考え方
世界が分岐していくという考え方
幸あれこさんは、量子力学を「普段見て見ぬふりしている世界」だと感じたといいます。量子コンピューターと聞いても文字面だけでお腹いっぱいになり、実際にどんな仕組みなのかを知らなかったと振り返ります。
量子コンピューターは何が違うのか、そしてビットコインは?
量子コンピューターの話題では、しゅうへいさんがGoogleも量子コンピューターを出していることに触れます。イケダハヤトさんは、AWSなどで一部が使えるはずで、お金を払えば一定は使えるだろうと話します。
一方で、量子コンピューターの運用は大変です。イケダハヤトさんによると、真空状態にしたり絶対零度に近いところまで冷やしたりして状態を安定させないと、重ね合わせを維持できないそうです。
だからそう、結局電気代もかかるし、すごい設備代もかかるし、まだまだ我々が一般に使うっていう感じではないけど。
ここで幸あれこさんとしゅうへいさんが、手元のパソコンを量子コンピューターだと思っていたと言い出し、イケダハヤトさんが「これが量子コンピューターだったらやばいですね」と返す場面もありました。
しゅうへいさんは、通常のコンピューターと量子コンピューターの違いを整理します。イケダハヤトさんも、それに同意しています。
デジタルで0か1かを表現し、計算を続ける
0か1か、または0と1の両方のケースを見る。スーパーコンピューターで何千年かかる計算を3日でこなすようなレベル
計算方法が全く違う。けどでもそれをやるためには量子の重ね合わせを維持しなきゃいけないからすげえ大変っていう。
しゅうへいさんは、イケダハヤトさんがアンチからよく「ビットコインは量子コンピューターで解読できる」と突っ込まれてきたのではないかと話を振ります。
今でもビットコインもね、ちゃんと量子耐性、ちゃんと獲得するためのアップデート、今彼らも常に研究してますし、現実問題多分大丈夫だし、ビットコインが破られたら多分全部破られるから、むしろそっちの方がやばい。
さらにしゅうへいさんは、Claudeの新しいモデル「ミトス」がすごいと話題になっていると触れます。幸あれこさんが「メロス?」と聞き返し、「走れねそれ」と笑いが起きました。
何億年の地球史と「数多の奇跡」
しゅうへいさんが紹介したのは『地球の中身』です。本の後半では原始地球がどうやってできたか、鉄がどこから来たのかといった話があり、生物の成り立ちにもつながるので、量子力学の本とも関連すると話します。
しゅうへいさんが強調したのは、地球の時間のスケールの大きさです。何億年という単位が当たり前で、地層の世界では1000万年でも短い方だといいます。
1000万年って言われても感覚が持てないですよね。
しゅうへいさんは、その感覚がわかるのは長命なエルフが主人公の漫画『葬送のフリーレン』ぐらいかもしれないと例えます。幸あれこさんがタイトルを思い出せず「フリーレンのめんそーれ」と言い出し、しばらく脱線が続きました。
本題に戻ると、しゅうへいさんは人間の一生と地球の歴史を比べます。人間は長くて100年しか生きないのに、地球はマグマの海から長い時間をかけて今の姿になりました。
マグマのオーシャン
最初の地球は人が住めないマグマの海だった
冷えて固まる
地表が冷えたり固まったりしていく
外からの到来
外から水や鉱物がやってくる
生物の誕生
たまたま生物が生まれ、今の人間がいる
カスみたいな存在かもしれないけど、もう数多の奇跡が積み重なって生まれてるよね。
しゅうへいさんは、自分という存在はすごいということと、小さな存在であることの両方を持っていていいのかもしれない、とまとめます。
本に入りきらなかったアマテラス粒子とイーロン・マスクの話
しゅうへいさんは、本当は別の話も紹介したかったといいます。1つは、最近見つかった「アマテラス粒子」です。わずか1グラムあったら地球を破壊するほどのものだと説明します。
しゅうへいさんが「宇宙線」と言ったのを幸あれこさんが「宇宙船?」と聞き返し、イケダハヤトさんが「船じゃないです」と訂正する場面もありました。
しゅうへいさんによれば、宇宙から降ってくる粒子を、スーパーカミオカンデ ── 岐阜県飛騨市の地下にあるニュートリノなどの観測装置。巨大な水槽で宇宙から届く素粒子をとらえますのような施設でキャッチしようとしているそうです。アマテラス粒子は、どこから来ているのかがわかっていないといいます。
もう1つは、イーロン・マスクさんの話です。しゅうへいさんによると、人類は太陽のエネルギーの1パーセントも使えておらず、もっと使えるようになればいいということで、スペースXは宇宙にデータセンターを作る計画を進めているそうです。
宇宙旅行なんて未来の話ねって言ってたのが、割と僕らが生きてるこのあと50年とかで多分現実化するから、もっと身近になるよね。
しゅうへいさんがこれらを本の紹介に入れられなかったと話すと、イケダハヤトさんは「また宇宙回やるか」と応じました。
宇宙人と出会えないのはなぜか
しゅうへいさんは、都市伝説にもつながりそうな話として、宇宙人と出会えない理由を挙げます。ほかの文明が存在していても、距離があまりにも離れているので出会えないという考え方です。
しゅうへいさんの説明では、遠くの文明が地球へ向かおうとする頃、地球はまだマグマの海かもしれないし、核戦争で滅んでいるかもしれません。逆に地球から会いに行く頃には、相手の文明がなくなっている可能性もあります。
同時に存在しててもこの距離があまりにもありすぎて、文明同士が会えない。だから僕らは宇宙人を認識できないみたいな話もあったりとかするから。なんかロマンがあるよね。
幸あれこさんは、その話が自分の紹介した『宇宙人と出会う前に読む本』にも書いてあったと反応します。しゅうへいさんは、宇宙の中で一番遠いのは地球の中だと話し、イケダハヤトさんは「地学好き」という新しいパーソナリティが追加されたと笑います。
宇宙戦争反対と、元素で通じ合う話
幸あれこさんは、本に書かれていた定説を紹介します。文明ができると高度な技術も生まれ、破壊し合って終わってしまう。だからメッセージを飛ばしても、届く頃には相手の文明は壊れているはずだ、という考え方です。
みんなで壊し合うのはやめようって思ったんですよ。
しゅうへいさんに「本当に純粋な人ですね」と言われても、幸あれこさんは「ここから宇宙戦争反対でやっていこう」と宣言します。宇宙人に対しても見下した行動は取らない方がいいと考えたそうです。
幸あれこさんのたとえは、流し見で見られた、肩がぶつかったのに謝らなかった、といったちょっとしたことから争いが始まる、というものです。
幸あれこさんは、本で学んだことを踏まえて、水素や酸素、炭素といった元素の話なら宇宙人とも通じ合えるかもしれないと話します。肩がぶつかった時のごめんなさいも、元素の言葉なら伝えられるかもしれないという冗談です。
太陽は本当は緑色?
幸あれこさんが『宇宙人と出会う前に読む本』で最も印象に残ったのは、太陽の色の話です。太陽のイラストを描く時に何色のクレヨンを使うか、と2人に問いかけます。
イケダハヤトさんはオレンジ色、しゅうへいさんは赤っぽい色と答えます。しかし幸あれこさんによると、本には太陽の色は緑色だと書かれていたそうです。
なんかいろんな光のうち、緑色に見える波長の光を一番強く出してるっていうことらしいんですよ。
幸あれこさんは、地球の植物が緑に見える理由にも触れます。本によれば、植物は緑の光を使えないので反射しており、人間はその波長に強く反応するので緑に見えているだけだといいます。星によっては植物が黒いこともあり得るそうです。
太陽
緑色に見える波長の光を一番強く出している
植物
緑の光は使えないので反射する
人間の目
その波長の光に強く反応する
見え方
だから植物が緑色に見えている
幸あれこさんは、この話を読んでから散歩中の緑の見え方が変わったといいます。目の前の緑も当たり前ではなく、実は緑ではないのかもしれないと考えるようになったそうです。
全部が黒だったらすごい病むじゃないですか、みんな。でも病まないように色をつけてくれたのかもしれません。
幸あれこさんにとっての宇宙の本の収穫は、日常の色に美しさを見出せるありがたさでした。太陽が緑だったら「すかしてる」と思いつつ、目にいいならまあいいか、と笑いを誘います。
次回テーマは「大人が読むべき漫画」
後半は、次回のテーマ発表です。幸あれこさんの独特なドラムロールのあと、19回目のテーマは「大人が読むべき漫画」と発表されます。
イケダハヤトさんは毎日漫画を読む一方で、幸あれこさんとしゅうへいさんはあまり読まないことがわかります。漫画との付き合い方は、3人でかなり違っていました。
| 出演者 | 読む頻度 | 話されたこと |
|---|---|---|
| イケダハヤト | 毎日 | 朝起きたら必ず電子で読む。会社の経費で自動配信にしてノールックで買う |
| しゅうへい | 社会人になってからほぼ読まない | ワンピースは空島で終わり。ナルトは紙で全部読んだ。『かくかくしかじか』は読み、『ブルーピリオド』は置いたまま |
| 幸あれこ | あまり読まない | 電子で漫画を読んだことはないかもしれない |
イケダハヤトさんは作家、話題、テーマ、絵柄などで漫画を選び、スポーツ漫画以外はノンジャンルで読むそうです。恋愛ものも読むと聞いて、幸あれこさんは意外だったと驚きます。
なんかだからこそ多分面白いんですよね。なんか人間心理を観察するつもりでみたいとか、多分そういう意味であるかもね。
恋愛漫画のおすすめは、また今度話すことになりました。幸あれこさんは、イケダハヤトさんが恋愛には共感できないと言っていたからこそ、恋愛ものを読むのが面白いと受け止めています。
都市伝説・オカルト・民俗学もいつか?
しゅうへいさんは、宇宙の関連で都市伝説の回もやりたいと話します。YouTubeで都市伝説をよく見ているそうです。イケダハヤトさんは、好きではあるものの話したい本が思い浮かばないと答えます。
話題は、地域に残る、あまり有名ではない言い伝えへと広がります。しゅうへいさんは「クジラ岩」のような話にロマンがあると話し、幸あれこさんは「島伝説」と言い換えます。
イケダハヤトさんが「オカルト、民俗学」をやろうと提案し、しゅうへいさんも乗り気です。ただし、その前に漫画の回が控えています。
すごいね。漫画読めって言われて気が進まない人。
イケダハヤトさんは、漫画は読む人と読まない人がはっきり分かれ、大人になると読まない人が本当に多いと話します。そのうえで、絶対読んだ方がいい漫画はいっぱいあると強調します。
しゅうへいさんは、漫画を教養として読むことを全く考えついたことがなかったといいます。イケダハヤトさんが地学系の漫画もたくさんあると伝えると、しゅうへいさんは地学系の漫画を持ってくると話し、「2回連続地学」と笑いが起きました。
最後に幸あれこさんが、Substackのコミュニティと「#本つま」での感想を呼びかけ、漫画のおすすめや次回への要望も待っていると締めくくりました。
まとめ
宇宙回の楽屋トークでは、3冊の振り返りを通じて、量子コンピューターの仕組み、何億年という地球の時間、宇宙人と出会えない理由、緑色の太陽といった話題が広がりました。3人はそれぞれ、本に入りきらなかった宇宙の話をまたしたいと語り、次回は「大人が読むべき漫画」に挑みます。
- イケダハヤトさんは、マルチバースと多世界理論は厳密には違うと指摘し、次は人間原理の話をしたいと語った
- 量子コンピューターは0と1を同時に扱える一方で、重ね合わせの維持に極低温と巨額の設備が必要だと話された
- しゅうへいさんは、マグマの海から生命が生まれた地球の歴史に「数多の奇跡」を見ている
- 幸あれこさんは、太陽は本当は緑色だという話から、日常の色に美しさを感じるようになった
- 次回テーマは「大人が読むべき漫画」で、毎日漫画を読むイケダハヤトさんと、ほとんど読まない2人の選書が注目される



