限界を捨てたガジェットたち
冒頭は二人が最近買ったものの紹介から始まります。まず話題になったのが、dripというブランドのPCスタンドです。
多くの人が使うMajestandは、パソコンに傾斜をつけてモニターを高くしつつ、キーボードも打ちやすくするタイプです。
一方でdripのスタンドは、そのバランスを捨てて「高くなること」だけに集中していると紹介されます。安定性は下がりますが、その分より高くできる設計です。
前提にあるのは「もうほぼ全員が分割キーボードを使っているよね」という発想です。パソコン本体のキーボードに手を置かない人向けに割り切っている、とけんすうさんは話します。
95パーぐらいの人、切り捨てましたよね。もっとかな。
そうなんですよ。そこが美しくて。誰もこんなの使ってないっていう前提で、分割キーボードしか使わないでしょって言って、こういうのが製品として出てくるのがね、素晴らしいですよね。
その割り切りに、二人は限界突破を感じている様子です。
次に紹介されたのは三角形のインナーポーチです。モバイルバッテリーや充電器、ケーブルを入れる前提で作られていて、三角の形が収納の安定感につながっているといいます。
長いモバイルバッテリーは端に、背の低い充電器は別の場所にと、横に並べて入れられるのが便利だと話されます。四角いポーチだと無駄なスペースができがちな点への解決策になっているようです。
最後に田中渓さんが気になっているものとして、電気で冷やすネッククーラーが挙がります。ただしけんすうさんは二度買った経験から、期待したほどではなかったと率直に語ります。
背中が冷たいだけっていう感覚になっちゃって。涼しいとはなんかちょっと違いましたね。
評判自体は良く、合う人はいるだろうとしつつ、けんすうさんは日傘のほうが暑さ対策の効果は高いと話しました。
朝3時45分・代々木公園ランクラブ構想
ここから本題のオフラインイベントの会議に入ります。リスナーから「田中渓さんと走りたい」という声が多いこともあり、走る時間に集まるランクラブ案が出ます。
ただし、壇上に立って話すような形式は「限界突破感がゼロ」だとして避ける方向で一致します。
集合は朝3時45分。代々木公園に集まって走りながら喋り、終わったら公園で敷物を敷いてお茶を飲む、というイメージです。
この時間だと電車では来られません。手段はタクシー、前泊、あるいはそこまで走ってくるかの三択になる、と田中渓さんは指摘します。
まず電車では来られませんからね。手段はタクシーか、そこまで走ってくるっていうやつしかないですからね。
参加ハードルは高いものの、二人は「最悪一人も来なくてもいい」と考えています。誰も来なければその場から走り出し、青い空を動画に収めて帰る、という展開まで想定されていました。
一方で、来てくれた第1号の人はめちゃくちゃ大切にされる、とも話されます。誰も来ない回が続いたあとに人が集まった瞬間は、きっと盛り上がるだろうという読みです。
接待が朝ごはんになる理由
なぜ朝に走りながら集まるのか。田中渓さんは、走る界隈の文化や自身の経験からその背景を語ります。
接待は夜にやるイメージがありますが、富裕層に近づくほど接待が朝ごはんになる、と田中渓さんは話します。40分から1時間で商談を済ませ、そのまま一緒にジムや運動に流れることもあるといいます。
夜の会食は3時間ほど続いてそれで終わりになりがちですが、朝なら走るのは30分ほどで区切り、サウナや朝ごはんへと自然に流せます。ルーティンをこなす時間に打ち合わせまで進められる、という効率の良さが語られます。
気がついたら朝やるべきことが全部終わってるっていう。
気分転換にもなり、朝のうちにやるべきことが片づく。二人はそこに「エリートっぽさ」を感じている様子でした。
限界突破アワードと「我こそは限界突破」募集
ランのハードルが高すぎる場合の別案として、限界突破アワードが挙がります。リスナーの「やりすぎ」なエピソードを持ち寄ってシェアする会です。
ただし、ただ褒めて終わりにはしません。聞いた限界突破を「さらにどう突破できるか」でけしかけるほうがマッチョだ、と田中渓さんは提案します。
お客さんから聞いた限界突破を、さらにどうやったら限界突破できるのかを考えてやらせる方がマッチョですね。そんなのは全然限界じゃないって言って。
普段メディアに出てこない人の中に、思いがけない限界突破が眠っている可能性もあります。そこで「我こそは限界突破した、ないしはしたい」という人を募集したい、と話されます。
もう少しまともな案として、朝の本屋でのイベントも挙がります。出勤前の8時から9時ごろ、コーヒーを飲みながら話すスタイルです。
田中渓さんは読書会に呼ばれた経験から、朝のイベントは参加率が高いと語ります。集客の見込みが100だとすると、夜は雨で60〜65まで落ちることもある一方、朝は7〜8割がちゃんと来るといいます。
もう朝来ようって気合い決めた人は、ちゃんと来るんですよね。
夜は仕事が終わらなかったり飲み会が入ったりして予定が動きやすいのに対し、朝の予定は動かしづらい。だからこそ習慣は朝にやるべきだ、という話につながります。
仕事の遅れや飲み会で予定が動きやすく、雨だと参加率が6割台まで落ちることもある
来ると決めた人が来るため参加率が高く、雨でも7〜8割が集まりやすい
4.6倍速リスニング会と限界の設定値
オンラインでも参加できる案として、4.6倍速リスニング会が出ます。みんなで4.6倍速で音声を聴き、感想を言い合う会です。
ルールは「聞けなかった」という答えをNGにすること。聞き取れなくても、聞いた感を出して何か答えなければならない、という趣旨です。
田中渓さんは、2単語しか聞き取れなくても相手の顔を見ながら内容を推測してきた、と自分の処世術を重ねて笑います。
英単語が2つしか聞こえなかったけど、こういう話だろうっていうのを相手の顔を見ながら推測するっていう、僕はそれで処世してきた人なので。
ここから話は「限界の設定値」へと深まります。多くの人は限界の設定値が低い、というのが二人の問題意識です。
田中渓さんは100キロや長時間のレースの経験から、全工程の4割あたりで「もう無理」という瞬間が来ると語ります。ところがダラダラ進んで6〜7割まで来ると、寝てもいないのに急に復活するといいます。
4割ぐらいのところで、もう終わったらもうっていう瞬間が来るんですよ。絶対無理みたいな。でもダラダラ進んで6割から7割までいくと、いきなり急に復活するんですよ。寝たわけでもないのに。
限界は自分の感覚の2倍、3倍先にある。スマホのバッテリーが1パーセントになってからが意外と長いのと同じだ、というたとえも語られます。
けんすうさんも、腹筋を「10回」と言われると10回で限界だと感じるのに、「20回」と言われると20回できてしまう、というトレーナーの話を重ねます。設定値が結果を縛っている、という実感です。
キャップを外すのは身近な人
限界の設定値の話は、収入やキャリアにも広がります。けんすうさんは前職での若手のキャリア相談を例に挙げます。
「何の制限もなかったらどうなりたいか」と聞くと、ある社員は「年収600万円で結婚する」と書いたそうです。制限がないはずなのに、本人のキャップが600万円あたりを限度と決めていた、という話です。
田中渓さんも、年収1000万円ばかり見ていたら1億円にはたどり着けないと語ります。目標のレベルで最初から考え始めないと、そこには届かないという考えです。
さらにけんすうさんは、600万円と5000万円ではそもそもルートが違うと補足します。難易度が上がるという話とは別で、進む道自体が異なる、という視点です。
ではどうすればキャップは外れるのか。二人が挙げるのは、身近な人や同じ属性の人の存在です。
すごい奴ではなかった同級生が社長になったと知ると「自分もなれる」と思える。近しい人の限界を見ると、それが自分の限界の目安に変わるといいます。
母校の講演を聞くと、その人をベンチマークにすごくやりやすくなるので、他の全然関係ないコミュニティの偉い人の話を聞くよりも、めちゃくちゃ効果が上がるらしいんですよね。
開成高校で偉くなった人の話は「頭がいいんだろうな」で終わりがちでも、自分と同じ高校の出身者だと「いけそう」と感じる。リクルート出身者の起業が多く見えるから起業してもうまくいく気がする、という例も語られます。
この流れは、朝3時45分のイベント案にもつながります。一度起きられれば「起きられるな」に変わり、同じリスナーが起きられたと知れば「自分もできる」に変わる。集まれた瞬間が限界を書き換える、という設計です。
ほかにも、設定が面倒なAI環境をみんなで一緒にやる回など、複数のアイデアが出て会議は締めくくられます。番組は年内5万人を目指していると語られ、次回へと続きます。
まとめ
番組初のオフラインイベント案を軸に、ガジェットの割り切りから限界の設定値まで話が広がった回でした。無理そうに見える一歩も、身近な人が越えるのを見ると自分のキャップが外れる、という視点が全体を貫いています。
- dripのPCスタンドは、安定性を捨てて高さに全振りする割り切りが二人に評価された
- 朝3時45分・代々木公園ランクラブは、電車で来られず最悪ひとりも来なくてよいという設計
- 接待が朝ごはんになるように、朝は用事を早く片づけられ、イベントの参加率も高い
- 限界の設定値は低くなりがちで、実際は感覚の2倍・3倍先に限界がある
- キャップを外すのは身近な人や同じ属性の人。集まれた瞬間に「自分もできる」へ変わる
