名古屋の猛暑とトルコの夏、比べてわかった「頑張りすぎ」
冒頭から中村さんは「本当に暑くて何もやりたくない」と、名古屋の夏の厳しさを口にします。
中村さんが住む名古屋では、日中の気温が35度から37度くらいになるそう。デジタルの湿度計を部屋に置いているそうですが、クーラーをつけないと湿度は70パーセントを超えるといいます。
この高温多湿の名古屋から一歩も出ないでいると、「夏はこういうもの」「こんな夏でも元気でいなければいけない」と思い込みがちだと中村さんは言います。
でも世界を見ると、そうでもないようです。中村さんは先日までトルコに2週間滞在していて、そのときの気候のよさに驚いたそうです。
トルコの夏は本当に気候が良くて、最高気温が29度から31度くらいのすごく狭い範囲で、ほぼ毎日晴天という感じなんですよ。
湿度もそんなに高くないトルコの夏を体験して、中村さんは「名古屋の夏が普通じゃない」と気づいたといいます。そして「そんなに頑張らなくていいんだ」という感覚になったそうです。
体調が悪い方ほど「こういう夏でも元気で過ごさなければ」「たくさん食べなければ」という「ねばならない」が強くなりがち。でも中村さんは、夏のせいにしていい部分もあると話します。
実際、中村さん自身もこの日は20分の昼寝を2回して、ご飯も大したものは食べず、ゆるゆる過ごしているそう。低空飛行でなんとか墜落せずに体調を壊さずにやれている、という表現が印象的です。
さや香・新山さんの「カリスマやるか迷ってる」告白
今回のテーマ「じぶんはじぶん」は、中村さんが一対一でサポートするプログラムのクライアントとやりとりする中で気づいたことがきっかけだといいます。
その話に入る前に、中村さんはお笑いの例を持ち出します。オードリーがMCを務めるトーク番組あちこちオードリー ── オードリーがMCを務めるトーク番組。ゲストの芸人が本音や裏側を語る形式で知られるに出演した、さや香の新山さんのエピソードです。
新山さんは少し前まで、周りに忖度せず自分の言いたいことをバシバシ言っていく、いわゆる「カリスマキャラ」でやっていたそう。ところが東京に上京して1年ほど経ち、再び番組に出たときの発言が変化していました。
オードリーの若林さんに「新山はどうカリスマやってるか」と聞かれた新山さんは、今の現状を正直に答えたといいます。
確かにカリスマキャラでいこうとはしてるんだけど、周りに気を使って、ここはどう発言したらいいかなって迷うところが出てきてます。
周りの出演者に「お前カリスマじゃねえだろ」と突っ込まれると、新山さんは「今実はカリスマやるか迷ってる」と告白。そこで若林さんが投げかけた質問が、この回の核心につながっていきます。
(若林さんが)無理してカリスマやると体に負担こない?って言ったんですよ。
そしたら新山さんが「無理にカリスマやると夜寝れなくなるんですよ」って言ってたんですよね。
本来の自分を生きないと、体を壊していく
中村さんは、この新山さんのやりとりが「体質改善の本質を表している」と感じたそうです。お笑い芸人のトークなので誇張もあると前置きしつつ、一般化するとこうなると言います。
新山さんが「眠れなくなる」と話しているのは、言ってみれば睡眠障害。中村さんは、睡眠障害になるほどの悩みではないかもしれないとしつつ、本来の自分を生きないことが睡眠に影響を与える側面があると解説します。
そして、この気づきはクライアントとのカウンセリングともつながっていました。そのクライアントは、幼少期から学生時代くらいにかけて、便秘や疲れやすさを抱えていたそうです。
よく考えてみると、そのクライアントは小さい頃から自分の感情をうまく外に出せなかったり、言いたいことと違うニュアンスで伝わってしまったりする経験が多かったといいます。
本来の自分はこういう風なのに、全然違うように他者から扱われてるな、全然違う人間のように思われているな、という感じで、本来の自分じゃない自分が一人歩きしたような感覚が小さい頃からあった。
中村さんの経験上、覚えていない頃や学生時代から大人がなるような症状をずっと持っている人は、そうした生き方が染み付いているケースが多いそうです。
ただ、本来の自分を生きないとしんどくなると気づいて、一人歩きしてしまった自分と本来の自分が統合されていくと、時間はかかるものの体調はちゃんと良くなっていくと中村さんは話します。
たった2時間の飲み会で起きる「プチ過食衝動」
新山さんの例は上京してからの1年、クライアントの例は幼少期からの約20年というスパンの話でした。でも中村さんは、もっと短いスパンでも同じことが起きると、自身の体験を語ります。
中村さんは自分を人見知りだと言います。仕事なら知らない人と話すのを頑張れるものの、プライベートでの飲み会は別だそうです。
微妙な知り合いとか、よくわからない上司が連れてきた仕事関係の人とご飯食べたり飲んだりするのが、めちゃくちゃ嫌いなんですよね。
面白くもないところで笑ってしまい、顔が引きつっているのが自分でもわかる。普段力が入っていないところに力が入っていて、自分で自分が気持ち悪い感じになるといいます。
そういう飲み会に参加すると、2、3時間でどっと疲れて、解散した瞬間に体が重くなるそう。しかも、あれだけ飲み食いしたのに「お腹すいた」となるといいます。
解散して一人になった途端、イヤホンを耳にはめて、好きな音楽を爆音で聞きながらラーメン屋に向かうみたいなね。
中村さんはこれを「プチ過食衝動」と呼びます。今はそういう飲み会が年に0回だそうですが、それは我慢しているのではなく、生き方そのものを変えてきた結果でした。
そういう飲み会でぐったりする生き方が嫌すぎて、関係を切ったり、独立して自分で仕事を始めたりしてきた。だから今は誘われる機会自体がなくなった、という流れです。
同じストレスでも、出方は人それぞれ。中村さんはプチ過食ですが、逆に食欲がなくなる人、頭が痛くなる人、気持ち悪くなる人、眠れなくなる人もいるだろうと補足します。
飲み会のあとに「プチ過食衝動」が出て、解散後にラーメンを食べたくなる
食欲がなくなる、頭が痛くなる、気持ち悪くなる、眠れなくなる、など
「逃げ」と「避ける」はどう違うのか
中村さんは、飲み会で笑いたくもないところで笑う、思ってもないことを言う、本当に思っていることは言えない、そういうことには無理がかかると整理します。
たった2時間でもプチ過食という症状が出るのだから、これを2週間、2年、20年と続けたらどうなるか。中村さんは「自分を病むことにするのはすごく簡単」だと言います。
だからこそ、時間をかけてライフスタイルを変えてきた。中村さんは、健康そうで楽しそうな人が、実は嫌なことからとことん逃げてきているケースも結構あると話します。
ここで中村さんは、テレビで活躍したい新山さんと自分の違いに触れます。新山さんは活躍のためにストレスと戦っているけれど、自分は知らない人との飲み会に参加するルートで成功や幸せを目指してはいなかった、と。
このルートを通らなくても自分の幸せは手に入るなというのであれば、それを避けるというのは僕は逃げるに入らないと思っています。
通らなければ自分の幸せが手に入らない道なら踏ん張るべきかもしれない。でも、通らなくても幸せになれる道なら、避けることは逃げではない。ここが中村さんの線引きです。
そこを通らなければ自分の幸せが手に入らない道のストレス
通らなくても自分の幸せが手に入る道のストレス(避けても「逃げ」ではない)
相田みつをの「みんな本物」が語る、骨を折って偽物になること
本来の自分を生きないと体を壊すというメカニズムについて、中村さんは相田みつをさんの詩も引き合いに出します。中学生の頃、図書館で本を見て感動したそうです。
紹介されたのは「みんな本物」というタイトルの詩です。トマトをたとえに使った内容が、この回のテーマとぴったり重なります。
トマトがトマトのままでいれば本物なんだよ。トマトをメロンに見せようとするから偽物になるんだよ。
みんなそれぞれに本物なのに、骨を折って偽物になりたがる。
中村さんが注目したのは「骨を折って」という言葉。無理をして偽物になろうとするから体を壊すのだと重ねます。トマトがメロンになろうとすると体を壊す、というわけです。
体質改善というと分子栄養学のイメージが強いかもしれませんが、メンタルのことも同じくらい大事だと中村さんは締めくくります。
無為体質改善スタンダード講座のお知らせ
最後に中村さんから講座のお知らせがありました。8月4日から開講する「無為体質改善スタンダード講座」は、栄養面とメンタル面の両方を体系的・網羅的に動画で学ぶ内容だそうです。
ただし情報量が多く、中村さんの個別サポートや質問対応、カウンセリングはありません。そのため「治そうとする人には不向き」だと、中村さん自身がはっきり伝えています。
(この講座は)治したい人っていうよりは学びたい人の方が合ってるかなと思います。
現時点で健康で、もっと健康について深く知りたいという人に向いている講座とのこと。価格は定価8万8000円のところ、7月中は5万9800円で提供されると案内されました。
まとめ
第17回のテーマは「じぶんはじぶん」。お笑い芸人の新山さん、クライアント、そして中村さん自身の体験を通して、本来の自分を生きないと体を壊すというメカニズムが語られました。体質改善は栄養だけでなく、メンタルとの両輪で考えるものだというメッセージです。
- 名古屋とトルコの夏を比べて、「頑張りすぎ」の思い込みに気づいたエピソードから話は始まる
- さや香・新山さんの「無理にカリスマやると夜寝れなくなる」という告白が、体質改善の本質を表している
- 本来の自分じゃない自分が一人歩きすると、睡眠障害やプチ過食など体に負担がかかる
- 通らなくても幸せになれる道のストレスを避けるのは「逃げ」ではない、という線引き
- 相田みつをの詩「みんな本物」の「骨を折って偽物になる」が、無理と体調不良の関係を言い当てている







