なぜnewmoへ。「青柳さんと働く=めっちゃ働く」覚悟
藤江さんはnewmoでファイナンスを担当し、エクイティもデットもコーポレート業務も広く手がけています。
前職はベンチャーキャピタルで、その前はソーシャルゲームの会社で青柳さんと経営企画やIR、投資などを経験しました。
newmoの前身の話を聞いたのは2023年後半。ファンドの区切りがよく、青柳さんから「モビリティの会社を立ち上げるけどどう?」と声がかかったといいます。
切りがいいタイミングで、いけそうだったらいきますぐらいな感じでした。青柳さんと働くとなると、めっちゃ働かないといけないなというのはやっぱりありました。
40代のうちなら体力的にもなんとかなる、というのも決め手だったと話します。
藤江なぎ沙
なぜ、ハードワーク前提でもまた青柳さんと働こうと思えたのか? さんからの質問
大きいことをやろうとするとき、その時々で成果につながる筋のいい選択をしてくれそうだ、という信頼があったからだと語られています。
確かにそれやった方がいい、それやるとここの景色が見えそうですね、というところをやってくれる人かなと。勝つまで負ければいいところもあるんですけど、ちゃんと勝ちきれる感じの信頼感はありましたね。
VCから見たnewmo。ふんわりした構想から2年半
VCで多くのスタートアップを見てきた藤江さんですが、最初に青柳さんから聞いた計画はかなりざっくりしたものだったといいます。
そんな細かい話はなかったですね。モビリティのスタートアップやろうとしてて、この辺まで絵が描けてて、こんな感じで調達しようと思ってて、どう?みたいな。
それでも当時の構想は、順番こそ変わったものの、今の事業の線に沿っている感覚があると話されています。
創業初期で約150億円。「背筋が伸びる」調達
newmoは設立からまもなく大型の資金調達を重ねてきました。
投資側にいた経験があるからこそ、預かった資金の重みを強く感じるといいます。
皆様からお預かりした期待なので、もう背筋が伸びざるを得ない。何倍かにして返さなければ、という気持ちで。
事業開発の名刺で入社、なぜかファイナンス担当に
藤江さんは実は、最初からファイナンス担当として入ったわけではありませんでした。
私、元々ファイナンスで入るって話も特にしてなくて。一番初め名刺を作ったときは事業開発だったんですけど、入ってみたらすぐシリーズAだよってなって、やる人もいないってなって。武藤さんと一緒にやろうかとなり、そこからずるずるとずっとファイナンス。
当時のファイナンスチームはCFOの武藤さんと藤江さんの2人だけ。契約書は一つのミスで全巻き直しになるため、毎回お腹が痛くなるといいます。
本当に一個でも間違えてると、その後何十ファイルも直さなきゃいけない。一回直して何回かチェックして、本当に?本当に?みたいな感じでやっていくので。
藤江さんによると、ファイナンスチームは現在も採用を絶賛募集中で、これからシリーズBに向き合っていくとのことです。
投資家は"何もない会社"の何に期待したのか
まだ何もない会社が、なぜ大型調達できたのか。藤江さんは市場とチームの2点だと整理します。
そもそもやろうとしてるところの市場規模が大きい。課題感が強く、痛みが深い。そこにゲームのルールが変わるタイミングで、新しい価値を作ってくれそうなチームができている。そこに価値を見出してくれている感じですかね。
ライドシェアの規制緩和は一度クールダウンした面もあるものの、今は自動運転タクシーへの期待が官民で高まっているといいます。
全国のタクシー会社をM&Aで束ねる戦略について、投資家は当初「よくわからない」という反応もあったと率直に語られています。
うちとしてはこういう見立てでやっていて、こういう形でやっていけば規模の拡大ができると思ってるんですよね、という説明をすると、ご納得いただけているのかなと。
2年前はほぼ何もなかった状態から、現在は運営事業所5社という実績が生まれ、説得力が増しているといいます。
京都からのSlackウォッチと、財布の紐をほどくスライド術
藤江さんは京都にほぼフルリモートで働いていますが、社内の細かい話まで把握していると中澤さんは驚きます。
なぎささんといえば、まずSlackウォッチ力が非常に高い。何でも見てる。だから京都にいるとは思えないぐらい、社内のいろんなことを知っている。
会社の顔として投資家や銀行と話すため、こぼれ話まで拾って理解を深めておくのだといいます。
そのうえで、藤江さんの資料作りには明確な目的があります。相手ごとに「安心して預けたくなる」流れを設計することです。
たとえば銀行には返済原資となるキャッシュフローを丁寧に説明し、エクイティの投資家には自動運転タクシー商用化の道筋を示す、といった具合に相手の関心に合わせます。
タクシー事業のPMI実績と、返済原資となるキャッシュフローの創出力を丁寧に説明する
自動運転タクシー商用化の道筋、考え方、技術戦略を説明する
資料は50ページを超えることもあり、常に作り替え続けることから「サグラダ・ファミリアみたい」と例えられています。
資料作り自体は、むしろ楽しいんです。知らない分野を勉強しながら作らなきゃいけないことも結構ある。自動運転タクシーとか。
生成AIは会議メンバー。GeminiとClaudeの使い分け
知らない分野を理解する際、藤江さんは複数の生成AIを壁打ち相手として使い分けています。
なんでこうでこうなんですか、と素直な疑問をぶつけて、こういう話の流れだと納得しますかね、と。Geminiは陽キャだから、すごいノリノリでいいですねって言って、Claudeはもうちょっと硬いかなみたいな。
何人かで会議しているように複数のAIに当て、納得感が得られそうなラインを紡いでいくといいます。
リサーチの下準備の時間が大きく短縮され、資料の話の流れを相談できる点がありがたいと話されています。
資金調達は未経験だった。波に乗ってついた力
百戦錬磨に見える藤江さんですが、資金調達自体はnewmoで初めてだったと明かします。
GREEでIRは経験していたものの、上場企業と未上場では気にするポイントもテクニカルにやることも大きく違うといいます。
いろんなスキルが、いやがおうにもついてしまったみたいなところ。こんなに調達をする会社もあんまりないでしょうし、銀行からの調達も含めて、これだけ機会がある会社はなかなかなさそうです。
少年っぽい二人と、笑い話だらけのコーポレート
藤江さんは、CEOの青柳さんとCFOの武藤さんについて、キャラは違うが共通点があると語ります。
武藤さんはおおらかで明るく、相談しやすく任せてくれるタイプ。中澤さんは「思っていたCFO像とは違った」と話します。
青柳さんも武藤さんも、なんかちょっと少年っぽい感じがしますね。やるぞみたいな。二人とも結構楽しそうに仕事するじゃないですか。
コーポレートチームはハードワークですが、和気あいあいとした空気があるといいます。
やばいこととか、フタを開けてみたらそんなことが、みたいなのもいっぱいあるけど、過ぎてみたら笑い話みたいなのがいっぱいありますね。
豪速球が飛んでくる環境。大きい挑戦ができる場所
最後に、これから一緒に働く人に向けたメッセージを聞きました。
やらざるを得ないみたいな機会は転がっておりますので、機会を取りに行って、自分で手を動かして実行して、結果まで結びつけるみたいなことに挑戦したい人には、とてもいい環境かなと思います。
中澤さんは、newmoの姿を「世の中から信用を前借りして、必死に働いて返し、また大きな挑戦ができるようになる」スタートアップらしさとして語ります。
藤江さんは、newmoは大きい挑戦ができる場所だと締めくくりました。
まとめ
資金調達は未経験からのスタート。藤江さんは、市場とチームの魅力を軸に、相手ごとに「預けたくなる」ストーリーをスライドで設計し、京都からnewmoの大型調達を支えています。本音で語られたのは、機会に溢れた環境で波に乗るうちに力がつく、という実感でした。
- 藤江さんは事業開発の名刺で入社し、シリーズAをきっかけにファイナンス担当となった
- 投資家は「大きな市場・深い課題・ルールが変わるタイミング・実行できるチーム」に期待している
- スライドは相手ごとに関心を変え、銀行にはキャッシュフロー、投資家には自動運転の道筋を丁寧に説明する
- 複数の生成AIを壁打ち相手にし、リサーチの下準備と資料のストーリー検証に活用している
- 資金調達は未経験だったが、調達機会の多いnewmoで手探りしながらスキルがついた






