1713万インプの「中指写真」はなぜ寿司ランチになった?
発端は、海野さんの友人でもあるけーすけさんが去年出版した『初めてのAI漫画の作り方』という本です。この本に中指を立てた写真が、Twitterで大きくバズりました。
中指を立てるポーズは「こんな本は嫌だ」という意味です。写真は収録時点で1713万インプレッションに達していて、海野さんは「端数でいいから欲しいぐらい」と驚いています。
写真を投稿したのは、nemuakiさんというロシア語話者の方です。nemuakiさんは日本を旅行中でした。
自分の本に中指を立てられれば、普通は落ち込んだり嫌な気持ちになったりするものです。ところが、けーすけさんは海野さんいわく「鋼のメンタルの持ち主」で、この投稿を全力で拡散して盛り上げました。
(けーすけさんは)「僕の本を見かけたら、引用リツイートのように中指を突き立てるか、ピースサインでぜひ写真を撮ってください」って、言ってんですよね。面白すぎ。
けーすけさんの呼びかけの結果、元の投稿には「著者が推奨している行為になりました」という趣旨のnote ── X(旧Twitter)で投稿に付く補足説明のこと。一般にはユーザーが文脈を補うコミュニティノートの仕組みが知られており、話の流れからこれを指していると考えられますまで付きました。海野さんはこれを「超異例の事態」と表現しています。
さらにけーすけさんは、日本にいるならご飯を食べましょうとnemuakiさんを誘いました。nemuakiさんも最初は「本気ですか?」と驚いたものの、池袋にいるということで食事が実現し、海野さんも同席することになりました。
ランチの顔ぶれは、日本側がけーすけさん、海野さん、ムショクさんの3人、nemuakiさん側も3人です。3対3の計6人で寿司ランチを囲みました。
中指を立てた絵師は、会ってみるとどんな人だった?
ランチを楽しみにしていた一方で、海野さんはnemuakiさんに会う前、少し緊張もしていました。中指を立てるほどの人が、どこまで反AIなのか見当がつかなかったからです。
やっぱりなんか、こう中指立てる人だからさ、どういう感じかわかんないじゃないですか。
実際に会ったnemuakiさんは、海野さんいわく「すごくいい人」でした。日本のアニメや文化が大好きで、特にちいかわが好きだそうです。
nemuakiさんは日本語も驚くほど上手で、英語を使わず、ほぼ99%日本語で楽しく会話できたといいます。
ランチの席ではAIの話題も少し出ましたが、深く議論する雰囲気ではありませんでした。海野さんは、nemuakiさんとはAIに対する思いは違うのだろうと感じたそうです。
それでも海野さんが印象に残ったのは、立場が違っても人としては嫌い合わずにいられたことでした。
海野さんは、nemuakiさんがそういう人で良かったと振り返り、また日本に来ることがあれば一緒にご飯を食べたいと話しています。
「やらせ」疑惑の真相と、今読むならどのAIマンガ教材?
ランチの場で、nemuakiさんはけーすけさんの本にサインをしてくれました。ところが、けーすけさんがその写真を投稿すると「やらせだろう」という反応が付きました。
いや、そうじゃないんですよ。ほんとね、もう全部見てきましたけど、やらせでは全然ないです。
一部始終を見てきた海野さんによると、中指写真からランチまでの流れは、仕込みではなく次のような自然な経緯でした。
投稿
nemuakiさんが本にムカついて中指を立てた写真を投稿
燃料投下
けーすけさんが喜んで全力で拡散し、中指ポーズを呼びかけ
お誘い
けーすけさんが日本滞在中のnemuakiさんを食事に誘う
寿司ランチ
池袋で6人のランチが実現し、本にサインも
海野さんは、けーすけさんもnemuakiさんもすごいと感心し、その場に同席できたことを光栄だったと語っています。
番組の最後に海野さんは、けーすけさんの『AI漫画を作るスキル』を勧めています。『初めてのAI漫画の作り方』は面白いものの、NanoBana ── NanoBana。Googleの画像生成AI「Nano Banana」を指している可能性がありますの時代の本なので、今の時代には少し古い部分もあるためです。
海野さん自身も『AI漫画を作るスキル』でときどき漫画を作っていて、すごく便利だと話しています。
まとめ
AIマンガ本への中指写真という対立的なできごとが、著者の前向きな反応によって寿司ランチへと変わりました。同席した海野さんは、AIへの考えが違っても人として向き合えることを実感した回です。
- nemuakiさんの中指写真は1713万インプレッションを超える大バズりになった
- 著者のけーすけさんは投稿を拡散して盛り上げ、nemuakiさんを食事に誘った
- 実際のnemuakiさんは日本文化好きで日本語も上手な、いい人だった
- AIへの思いは違っても、人としては嫌わずにいられた
- 一部で出た「やらせ」疑惑について、同席した海野さんは明確に否定している


