英語の外にヒントを探している理由
英語講師やコーチ、著者、編集者。英語を発信している人は、世の中にたくさんいます。
その人たちと同じことをしていても、あまり差はつかないんじゃないかと思うんです。
「差をつけるなんて考えるから良くない」と思う人もいるかもしれません。ただ僕にとって英語の発信は、自分の人生を左右することでもあるんです。
たとえば、図解や単語の一覧を画像にしたり、「こういう問題どうですか」と出題したり。やるのは全然いいんですけど、僕はそこにあまり情熱がないんですよね。
TOEIC の問題をたくさん解いて研究する、というのも1つの手です。でも、そこで結果を出している人はもうたくさんいます。
だから今持っている知識や教えるスキルは磨きつつ、別のジャンルにも意識を向けるようにしています。漫画や雑誌、英語とは関係ないTikTokまで、「これ英語に使えるかな」と思いながら見ています。
イチロー選手と大谷翔平選手は自分の体をよく知っている
田端信太郎さんがサーフィン帰りの車の中で一人で語っている動画を見ました。
AI時代には、AIの間違いに突っ込めるかどうかが差になる。そして、その差をつけるポイントは結局「身体性」に行き着くんじゃないか、という話でした。
「AI時代に身体性が差をつける」とまでは言語化できていなかったのですが、身体性については最近の僕も似たようなことを考えていたんです。
僕は野球も見るのですが、イチロー選手や大谷翔平選手は、自分の体のことをめちゃめちゃ分かっていると思いませんか。
自分の体やメンタルがどう動いているかを、ミニイチロー、ミニ大谷がいるかのようにチェックしている。そして体や心から受け取ったフィードバックを、次にちゃんと生かしている。
僕は雑誌の『Number』が好きで、そういうインタビューを読むのが本当に楽しいんです。
こういう失敗をしたから、こう調整して、こういう結果が出た。それを誰かの記録に頼らず、自分で振り返れる。それくらい自分の内側に矢印を向けているんだと思います。
自分のパフォーマンスを観察して、次に生かす。これは英語学習にも通じると思っています。
TOEICのミスは、周辺にもシグナルがある
TOEICをやっていた頃から、ずっとそう思っていました。ブログを書いていたことも、自分の中で起きていることの研究に興味が向いた理由かもしれません。
たとえば、Part 3・4 でミスをしたとします。多くの人は解答解説を読んで、根拠を確認して、単語をチェックして次に進むと思うんです。
それはもちろん一番大事です。でも、その周辺で起きていることも重要なシグナルだと思っています。
Part 3・4 は3問が1セットです。間違えたのが1問目なのか、2問目なのか、3問目なのかで、間違い方は全然違うんです。
会話が始まってすぐに1問目の根拠が流れて、それを聞き逃した。それは英語力の問題なのか、集中力の問題なのか。
前のセットで先読みのリズムが崩れて、本文の入りに遅れたのかもしれない。物音に気を取られたのかもしれない。要因はいろいろあるんです。
そこまで書いてくれる本はありません。かなり個人的な環境やメンタルの話だからです。
でも僕は、そういうものを1つずつ潰していくことをTOEICでやってきました。
キッチンカーでご飯を盛りながら考えていること
話が飛びますが、僕はいまキッチンカーでアルバイトをしています。お惣菜やご飯を盛って、お会計をする仕事です。
英語はほとんど使いません。でも、TOEIC の経験がめっちゃ生きているなと思うんです。
盛る順番は決まっているのに、お弁当を出すまでに時間がかかる場合と、すんなりいく場合があるんですよね。
そこまで考える必要はないんですけど、僕は考えちゃうタイプで。「今時間かかったぞ、なぜだ?」「ご飯を盛るところで時間がかかってる」と。
しゃもじの持ち方が違うのか、ご飯の水分量が違うのか。いろいろ仮説を立てるんです。おかしいでしょう、そんなふうに盛っている人がいるなんて。
あるパフォーマンスの結果を見て、なぜそうなったかを分析する。その仮説を持って、次の配膳に生かす。TOEICも同じなんです。
英会話は口を動かしてなんぼ
体の中で起きていることのフィードバックを受け取って次に生かすことは、英会話にも生きると思っています。
会話中の頭の中はブラックボックスなんて言われますが、頭の中で起きていることも、口がどう動いているかも、全部信号なんですよね。
英語がすんなり出たなら、なぜすんなり出たんだろうと考える。「たくさん読んで場数を踏んだらできた」が最終的な結論なのかもしれません。
でも、それで全員が結果を出せるなら、こんなに英語学習で苦しんでいる人はいないはずです。僕のように考えすぎるのも良くないので、あくまで1サンプルとして受け取ってほしいのですが。
最近の僕は、『総合英語FACTBOOK』の例文や「ラジオ英会話」を音読しています。事前にしっかり音読した日は、とっさに英語を出すときに、そのとき使ったボキャブラリーがすんなり出てきます。
だとしたら、普段から英語をパッと出すにはその練習が必要だよね、と。だいぶ粗い分析ですけどね。
英語をたくさん聞いたり読んだりするだけだと、ちょっと弱い。自分の口を動かしてなんぼだと思います。
キッチンカーでも、日が空くと同じ流れなのに体が動きにくいんです。僕が未経験で慣れていないのもありますが、英語も同じじゃないでしょうか。
エビングハウスの忘却曲線のように、やって忘れては底上げされていく。英会話も、口を動かさない日が1日でもあると、なんやかんやで落ちるんです。
質はどうであれ、英語を口にすること自体はまずやっておく。当たり前の結論なんですけど、力を伸ばすにはこういう身体性に意識を向けないといけないよね、と思っています。
英語が伸びないなと思ったら、教材がどうこうより、自分の内側に目を向けて、分析して、改善して、次に生かしていく。全然まとまっていないのですが、いまはそんなことを考えています。
ただ、分析すると行き詰まってしまう人も絶対いるので、そういう人は無理せず違う方法でいいと思います。それでも、成長していくには自分と向き合う必要があるんじゃないか、という気はしています。
皆さんは、英語以外のジャンルからインスピレーションを受けることはありますか。参考にしているものがあれば、ぜひ教えてもらえると嬉しいです。今日も読んでくださってありがとうございました。
まとめ
僕は英語をスポーツに近いものだと考えていて、体や心からのフィードバックを受け取って次に生かすことが、上達の肝だと感じています。特に英会話は、口を動かすこと自体を続けるのが大事です。
- イチロー選手や大谷選手のように、自分のパフォーマンスを観察して次に生かす姿勢は英語学習にも通じる
- TOEIC のミスは、解説の確認に加えて、何問目で崩れたかなど周辺の要因にもヒントがある
- キッチンカーの配膳でも、時間がかかった理由に仮説を立てて改善するのは TOEIC と同じ
- 英会話は聞く・読むだけでは弱く、日を空けずに口を動かすことが大事


