祝1周年。イベントと「1年後のAI予想」募集
番組が配信されるのは9月25日。しぶちょーとかねりんは、これが「おちつきAIラジオ」の1周年にあたる回だと確認します。実際に始まったのは1年前の9月22日でした。
週2回のペースで100回を超え、気がつけばビデオポッドキャストになり、ライブ配信まで始めた。二人はこの1年をそう振り返ります。
いや、苦節1年だったね。
10月3日には1周年記念イベントが予定されています。神田駅近くの会場で、参加費は3000円、コミュニティメンバーは2500円。記念Tシャツやしぶちょー手製の3Dプリンターグッズも用意すると話します。
記念Tシャツは、二人が手をつなぐ絵が背中にプリントされたもの。イベントに来た女性が「田舎で男同士が手をつないだTシャツを着ると変な目で見られるから買えない」と言っていた、というエピソードも紹介されます。
家の中で着れるいいTシャツになっておりますんで。
イベントに向けて、二人は事前アンケートを募集していると告知します。テーマは「1年後のAIはどうなっているか」。1年前にナノバナナに驚いていた自分たちを引き合いに出しながら、未来予想を集めたいと話します。
AIだけで喋るポッドキャストが来たら、いい聞き手とは何か
話題は「1年後の予想」から、AIがポッドキャストを喋る未来へ広がります。かねりんは「AIだけで喋る番組ばかりになって、僕らはバカバカしくなって番組をやめているかもしれない」と、半ば冗談めかして予想します。
しぶちょーは、人間が喋ることに価値があると肯定しつつも、AIにも近いものが出せるというカウンターを自分たちでやり続けないと、自己満足になると話します。
かねりんは「しぶちょーに、AIカネリンを作ったからもういいよと言われるんじゃないか」と戦々恐々としていると打ち明けます。話はアルファ碁のように「聞き手としてのカネリンを超えるAI」を作る、という方向に転がっていきます。
ここからしぶちょーの聞き手論が始まります。しぶちょーは、気持ちよく喋らせてくれるのがいい聞き手ではないと考えていると話します。掘ってほしいところを掘るより、自分が気づいていなかった視点を出してくれる方が、話は深まるという理由です。
しぶちょー自身は、ポッドキャストの聞き手が苦手だと明かします。ゲストの情報を事前に調べすぎて「これってこういうことですよね」と振ってしまい、相手の話し慣れた想定内の引き出ししか開けられない。間が怖くて、喋りやすいことを振ってしまうと言います。
(聞き手として)気持ちよく喋らせてくれるのがいい聞き手ではないと思うんだよね。
一方でしぶちょーは、かねりんの番組を聞くと、面白くないところは抑え、面白いところをちゃんと突いていく、聞き手としてのパワーがあると評価します。
この話は、しぶちょーが自分でAIの聞き手を作ろうとすると、気持ちよく喋れる方向にチューニングしてしまう、という悩みへ着地します。自分が刺さる視点を狙わせたくても、それが言語化できないため面白くならない。だからAIには代替できないだろう、と話します。
かねりんは、AIの方が人間より鋭い切り口を出してくる気がして「勝てない気がする」と応じます。感情を見せるのは人間だけかと思いきや、AIも感情に模したものを出してくる。二人はそこに危うさを感じつつ、話を次の脱線へ進めます。
AIにパワハラ口調で指示したら、寝言に出た
かねりんは、しぶちょーの影響で音声入力ツールのAqua Voiceを使い続けているうちに、AIへの口調が悪くなってきたと打ち明けます。ここからしぶちょーが最近の「良くなかったこと」を語り始めます。
しぶちょーは、AIに対して今までタイピングで打っていた強い口調のプロンプトを、音声入力でそのまま口に出すようになったと言います。「なめてんじゃねえぞ」「トークン返してよ」といった、感情を込めた指示です。
問題が起きたのは家で寝ていたとき。妻から、寝言で「なめてんじゃねえぞ」と言っていた、そんなにストレスが溜まっているのかと言われたそうです。しかも妻の方を向いて言ったため、妻は自分に言われたと思ったといいます。
寝言でさ、なめてんじゃねえぞとか言ってるんだけど、めっちゃストレス溜まってんの?って(妻に言われた)。
Aqua Voiceでパワハラするのは本当に良くないと、しぶちょーは注意を促します。タイピングで収まっていた暴言を口に出すことに慣れ、それが寝言として出てしまった、という体験談です。
Aqua Voiceでパワハラするの本当に良くないんで、気をつけてください。
かねりんも、Zoomをつないで作業していた仲間から、AIへの指示の口調を心配され「AIがかわいそうなので代わりに謝っておきました」と言われた、と明かします。二人は「みんなパワハラしているのか、それともエコーチャンバーなのか」と話し合います。
話は、なぜパワハラ口調が効いていたのかという分析に移ります。しぶちょーは、感情を込めて強く言うことで、何をやらなければいけないかという目的を簡潔に理解させられた、と説明します。ただしそれは1年前の話だと付け加えます。
パワハラで行こうは良かったのよ、1年前は。
かねりんは、AIが怒りをなだめるためにでたらめを言う挙動になっていないかと問います。しぶちょーは、それはRLHF ── 人間のフィードバックによる強化学習。AIの回答に人間が評価をつけ、好ましいとされた方向に学習させる手法。人のバイアスが入りやすい面がありますの特性として言われている、と応じます。
人が気持ちよくなる方向に強く学習されているため、怒りをなだめる回答に寄りやすい。二人は「本当は左に行きたいけど、怒られるから右に落としておく」といった忖度が起きているのではないか、と推測します。
1年前は、感情を込めて強く言うと目的を簡潔に理解させられて有効だった
今は、怒ると忖度した回答になりやすく、暴言アカウントには冷たくなるという話もある
作ったRAGに先が見えない。LLM Wikiとの違い
30分を経て、ようやくメインテーマに入ります。今回は、しぶちょーが用意したトピックを掘り下げる形ではなく、かねりんと対話する相談回として企画されました。テーマは「おちつきAI RAG要件定義2」です。
しぶちょーはまず、番組で作ったRAG ── Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成。大量の文章から関連部分を検索し、それをもとにAIが回答を生成する仕組み。ここでは番組の文字起こしを検索対象にしていますがどういうものかを説明します。二人が喋った内容を文字起こしし、質問すると番組で話した内容をもとに、タイムスタンプ付きで回答してくれる仕組みです。
めちゃくちゃいいじゃないですか。
しかし、しぶちょーは「RAGはRAGなんだよね」と悩みを打ち明けます。類似のポッドキャスト検索サービスも出てきており、精度を上げてUIを変えても、便利さはあるが面白みがなく、点数を上げる作業になってしまう、と話します。
一方で、文字起こしを記事化した「おちつきAI Wiki」はまだ作り込みがいがあると言います。Wikiはエピソードを越えた概念同士のつながりを捉えるもので、ノードが線でつながるグラフ構造 ── 情報を点(ノード)と線(つながり)で表す構造。概念同士の関連をたどって検索できるため、エピソードを横断した結びつきを捉えやすくなりますをたどって検索する構想もあると説明します。
ただし、AI界隈でLLM Wikiの話は最近あまり聞かないとも指摘します。新しい手法の流行り廃りがあり、深く使い倒した事例が今は出ていない、というのがしぶちょーの見立てです。
言うほど使われないRAG。ベクトル検索の利点
しぶちょーは、RAGが言うほど使われていない現実を明かします。ポッドキャストの中で二人が喋ったことを検索する場面が、実際にはそれほど多くなかったのです。それでも週に10件ほどの検索は入っていたと言います。
そこで浮かぶのが、RAGを裏で動かしつつ、インターフェイスを別の何かにする案です。LINEでもいいし、まだ作っていない「喋るAI VTuber」の裏にRAGを持たせる、という方向が出てきます。
だからこのRAGの仕組みを使って、何かを作るみたいな。裏でこのRAGが動くんだけど、インターフェイスをまた違う何かにする。
かねりんが「RAGにするそもそものメリットは何か」と問うと、しぶちょーは検索だと答えます。大量の文章を全部読まなくても、ベクトル検索 ── 文章を数値のベクトルに変換し、意味の近さで検索する方法。完全一致でなくても、意味が近い箇所を探し出せますで意味の近い箇所を探せる点が利点だと説明します。
仕組みとしては、話した内容を数百文字ごとの区画に分けるチャンキング ── 長い文章を一定の長さの区画に分割すること。RAGでは、この区画単位で検索・登録を行いますをし、意味が途切れないよう区画を少し重ねながら登録している、と語ります。
さらにしぶちょーは、RAGにこだわる必要はないとも言います。文字起こしのデータさえあれば、思い立ったときに一気に作れるため、地道に続けることに強い優位性はない、というのが結論です。
ただし、初期の質の悪い文字起こしが入っているため、いっそ一から作り直すことも視野に入れていると話します。かねりんが「昔のエピソードも全部文字起こしし直した」と伝え、作り直しの土台は整っていることがわかります。
能動的に検索するもの。質問に対し、番組で話した内容をタイムスタンプ付きで回答する
文字起こしを記事化したもの。エピソードを越えた概念同士のつながりを捉える
AIキャラクター「月江ちゃん」の脳にRAGをつなぐ案
話は、以前から出ていた「第三のMCにAIを連れてくる」構想とつながります。かねりんは、そのAIのバックボーンにRAGを置けばいいのではないかと提案します。今までの二人の文脈を知って喋れるAIができる、という発想です。
ここでキーになるのが、番組のAIキャラクター「月江ちゃん」です。月江ちゃんをAI VTuberにして、その裏にRAGをつなげばいい、とアイデアが具体化します。
月江ちゃんたまに喋って。月江ちゃん、この1週間なんかみんなどんなこと話してたの?って、LINEでリスナーさんと喋ったこともフィードバックもらえたり。
かねりんは、リスナーが月江ちゃんと話した内容もRAGに貯めていく形を思い描きます。番組が用意していた月江ちゃんの週次レポートを、対話型で引き出せるようにする案です。しぶちょーは、質問や回答はすでにデータベースに入っていると応じます。
ライブ配信での活用案も出ます。月江ちゃんがコメントを全部読み、肯定的な意見と否定的な意見の割合を答える、といったライブ感のある使い方です。しぶちょーは、名前を挙げるとGoogleアカウントがさらされてしまうと、笑いながらブレーキをかけます。
しぶちょーは、RAGにはすでにAPIも仕込んであり、つなぎ込めるよう設計してあると明かします。月江ちゃんの脳の一部としてRAGを育て、収録にもリアルタイムで参加し、リスナーとつながる口も持たせる、という全体像が見えてきます。
その視点がなかったと、しぶちょーはかねりんのアイデアを高く評価します。AI VTuberを作ろうと言って放置していた構想が、RAGの活用先として一気につながった瞬間です。
リスナー
LINEなどで月江ちゃんと話し、質問や感想を送る
RAG
会話や過去の文字起こしをデータベースに貯める
月江ちゃん
RAGを脳としてリスナーに応答し、収録やライブにも参加する
番組のキャラクターをIPに。グッズにもAI VTuberにも
話はキャラクターのIP化へ広がります。しぶちょーは、他番組でイベントを一緒にやった科学系ポッドキャスト「サイエントーク」のRenさんが、顔出しをせず自分の人形を持ってきていた例を挙げます。人型でも可愛く作れると感じたそうです。
かねりんは、AnthropicのClaudeくんのようなマスコットキャラを念頭に、飾ったり持ち歩いたりしたくなる可愛いキャラを作りたいと話します。人型だと好みが偏ってややこしいので、湯飲みやお茶をモチーフにしたゆるキャラのような案も出ます。
しぶちょーは、自分のブログのキャラクター「メガトロザウルス君」がステッカーになり人気だと紹介し、キャラクターの便利さを実感します。二人は、既存の月江ちゃんを一度卒業させ、新しいIPキャラクターを作るコンペをやる案で盛り上がります。
IPですよ。(キャラは番組の)第三の重要ポジだよ。俺たちよりも重要かもしれない。
クリエイティブもあるし、エンジニアリングもある融合だと、二人はこの方向性を歓迎します。IPとして機能し、グッズも作れ、技術スタックとしてRAGとつながる。1周年記念にふさわしいプロジェクトとして輪郭が固まっていきます。
この整理によって、RAGをちゃんと作り直すモチベーションにもなる、としぶちょーは話します。今の形は取り壊し、バックエンドを一から設計し直しつつ、タイムスタンプ付きの文字起こしを取り込んでいく方針です。
LINEか専用アプリか。まずはWebアプリから、年内が目標
お披露目の時期について、かねりんが「クリスマスあたりか」と尋ねます。月江ちゃんが出来上がり、配信に参加し、LINEでコミュニケーションが取れる状態を想定しての質問です。
しぶちょーは、LINEの公式チャットは無料ではできなかった気がすると応じます。専用のスマホアプリも、AppleでもAndroidでもそれぞれ開発が必要で、Appleは年額1万円ほどの登録費と審査が要ると説明します。
そこで、まずはブラウザから使えるWebアプリから始めるのが現実的だという結論になります。Webアプリで形にし、あとからアプリ化する流れです。
Webアプリだったらブラウザからいけるから、やりやすいかなとは思うけど。
年内を目標にしよう、と二人は決めます。かねりんが「もう年越せませんよ」と背中を押し、しぶちょーも技術的な話だから自分も触っていきたいと応じます。
開発は、一つ一つの要素を疎結合 ── 部品同士の結びつきをゆるくする設計。RAGや接続口などをそれぞれ独立させ、レゴブロックのように付け外しできる状態を指しますなユニットとして作り、少しずつ拡張していくアジャイル ── ソフトウェアを小さな単位で作り、動くものを積み上げながら改善していく開発の進め方ですな形が向いている、としぶちょーは話します。
解説だけでなく手を動かす姿を。共同開発に参加
かねりんは、しぶちょーへの丸投げではなく、共同開発として手伝いたいと申し出ます。最近GitHubを使い始め、プッシュやプルを覚えて時代が進んだ感覚があると話します。
しぶちょーは、技術的なところにかねりんが絡むのを歓迎します。今までは勝手に作って急にリリースする形だったため、リソースが足りない部分を投げてもらう形にしたい、と応じます。
よくわからんけど支部長が作ったやつは、なんか経験値たまんない。(自分も)ちょっと理解したい。
二人は、この番組がAIについて解説するだけでなく、実際に手を動かして番組の体験に生かす場所でありたいと語り合います。新しい技術が出たら取り込み、活用している姿を見せることが大切だ、という考えです。
話は脱線し、Android開発機やバルミューダフォン、折りたたみスマホの話題に広がります。しぶちょーは、Androidは審査なく自分の端末にすぐアプリを入れて試せるため、開発機として手元にあった方がいいと説明します。
速報回と深掘り回の1年。公式サイトをAIニュースサイトに
キャラクターとRAGの構想がまとまり、話は番組のフォーマットに移ります。速報回と深掘り回を90分ずつ行う今の形について、しぶちょーは速報回の価値を1年経っても感じると言います。
その理由は、毎週のAIトピックが多すぎることです。しぶちょーは、ニュースが足りなくて足すことは一度もなく、いつも7個ほどある中から4〜5個に絞る選択をしている、と明かします。
未だに1週間のAIトピックを収集して、取捨選択をしなきゃいけないってやばいよね。
ここでかねりんが、公式サイトをAIニュースサイトとして兼ねる案を出します。AIが自動でニュースを集め、「落ち着き指標」で重み付けして、価値のあるものが上に来るようにチューニングしていく構想です。
しぶちょーは、AIがクロールして並べるだけのニュースサイトは無限にあると指摘します。しかしかねりんは、独自の指標で仕分けし、その週の最たるものを番組で取り上げる形にすれば差別化になると応じます。番組を待たなくても自動収集のニュースが見られる場所です。
さらにかねりんは、ファンしか来ない公式サイトに、AIニュースを探す一般の人が来るタッチポイントを作りたいと語ります。信頼できるニュースサイトをRSSで絞り、GrokでXのトレンドを拾ってふるいにかける、といった具体案も出ます。
しぶちょーは、これは月江ちゃんの脳の素養にもなると整理します。同じソースを、月江ちゃんへの入力と、表向きのニュース記事という違う形でアウトプットする「二度美味しい」構造です。マネタイズもしやすく、広告を付けやすいという利点も挙がります。
自動収集
信頼できるサイトのRSSやXのトレンドから、AI関連ニュースを集める
仕分け
落ち着き指標などのアルゴリズムで、価値のあるニュースを上に並べる
二度活用
表向きは記事として公開し、裏では月江ちゃんの知識としてRAGに貯める
イベント物販で売れるものは。リスナーネームも決めたい
話はグッズやリスナーネームへ移ります。かねりんは、ポッドキャストの物販イベントに行った経験から、トートバッグはほとんど売れていなかったと報告します。
一方で、ステッカーや缶バッジは各番組にあり、集めている人が多かったと言います。缶バッジは在庫としてかさばりにくいのも人気の理由のようです。しぶちょーは、名言をポストカードやステッカーにする案を出します。
かねりんは、番組内の言葉をグッズ化した例として、Renさんらの「ポッドキャスト研究室」を挙げます。AIの逆として「ナチュラルボディ」という言葉を提唱し、NBグッズを展開しているそうです。
番組の中での言葉とかをグッズ化するってことはやってるね。買ったし俺も。
リスナーネームの話になると、かねりんは自分の番組でも何度も決めようとして決まらないと打ち明けます。人に名前をつける命名権の重さが大きく、活動名や作ったものの名前は決められても、人の名前は難しいと言います。
その名前でその人たちを今後呼ぶんでしょ?みたいな。命名権のその重さえぐいなと思って。
二人は「おちっきーず」という案で盛り上がります。ただしかねりんは、小さい「っ」が入ることで、やや下ネタ感が出てしまうのが気になると笑います。二人は、言いやすさや名乗りやすさが大事だと確認し、アイドルのファンネームを研究しようと話します。
ポッドキャストはいまがピーク。科学を伝える人たちとの出会い
話は「ポッドキャストナレッジ系番組」の増加に移ります。しぶちょーが「みんな語りたいのか」と尋ねると、かねりんは、盛り上がってきてはいるが「もうピークなんじゃないか説」もあると応じます。
毎年「ポッドキャスト元年」と言われる一方で、翌年には落ち目だという声もある。だからこそ流行に左右されず根強く続けることが大事だ、と二人は話します。しぶちょーはこれをビットコインになぞらえます。
ビットコインと一緒だね。もう細かい値動きに左右されずにひたすら持っててくださいみたいな。
かねりんは、サイエンスアゴラのイベントで出会った科学を伝える人たちの話を語り始めます。学術系VTuberやサイエンスコミュニケーター ── 研究者と一般の人の間に立ち、科学をわかりやすく、かつ正確に伝えることを役割とする人。専門で活動する人もいますと呼ばれる人たちです。
かねりんは、彼らのコンテンツへのこだわりに打ちのめされたと明かします。「リケ女」「理系」「文系」といった言葉一つひとつを、使うべきかどうかから丁寧に考えている姿に衝撃を受けたそうです。
一個一個の言葉めっちゃ丁寧に使ってるんだよね。俺も打ちのめされた。こんな考えてやってんだと。
彼らが発信する理由はアウトリーチ ── 研究成果や活動を、専門外の一般の人に広く伝える活動。研究者には、これを行うことが評価や要件として求められる場合がありますにあると、かねりんは説明します。知ってもらわなければ、若い人の進路の選択肢に入らず、後続の研究者が育たないという事情です。
知られてないってもういないのと一緒だと、かねりんは自分の発信観と重ねます。透明人間と同じで、選択肢の中に存在しない。だから発信は当然重要になる、という考えです。
一方で、研究者は発信をナメがちだとも指摘します。面白おかしく言えば興味を持ってもらえるだろうと思いがちだが、コンテンツ作りは非常に難しい。エンタメとは何かを問われ、答えられなかった、とかねりんは振り返ります。
学術系VTuberの中の人に会って。ステッカー談義
かねりんは、翌日のイベントで会った学術系VTuberの「中の人」の話を続けます。前日の飲み会では普通の人だったのに、当日は画面上でしっかりVTuberとして振る舞っていたことに驚いたと言います。
ポッドキャスターの挨拶じゃないのよ。やっぱVTuberなんだよね。Vとしてそこに存在してる感があって。
登場時に10秒ほどの決まった挨拶やポーズがあり、声は本人、動きはモーションキャプチャーで。しぶちょーは、キャラクターとしての立ち振る舞いの徹底ぶりに感心します。
話はステッカーの品質談義に移ります。二人は、自分たちのステッカーがエビ反りしてくることに首をかしげます。特殊加工はしていないのに、置いておくと一枚だけ反ってしまうのです。
一方で、耐久性は高いとかねりんは評価します。iPadに貼ってカバンで持ち歩いても、擦れて剥がれることがない。しぶちょーは、安いステッカーから屋外用のちゃんとしたものまで試してきた歴史を語ります。
今んとこ落ち着きAIのステッカーで耐摩耗性めっちゃ高いよ。iPadに貼って全然擦れないもん。反れるだけだけど。
二人は、ステッカーのサイズは50ミリ角ほどが基本で、これより大きいとコレクションケースに入らず貼る場所にも困る、という物販の知見を共有します。イベント掲示用に、あえて大きいスペシャル版を作る案も出ます。
最後は「反っているのが品質のいい証」というブランディングにしてしまおう、と冗談で締めくくられます。ステッカーは置いておくものではなく貼るものだ、という開き直りです。
置いておくとエビ反りしてしまい、平置きだと見栄えが悪い
耐摩耗性が高く、iPadに貼ってカバンで持ち歩いても擦れて剥がれない
まとめ
1周年を迎えた「おちつきAIラジオ」が、伸び悩むRAGをどう立て直すかを軸に構想を練り直した回です。RAGを捨てるのではなく、AIキャラクター「月江ちゃん」の脳として組み込み、IP化とニュースサイトまで含めて線をつなぎ直しました。年内を目標に、まずはWebアプリから形にすることが決まります。
- 番組で作ったRAGは週10件ほどしか使われず、精度を上げても面白みが出ない状態だった
- 解決策は、RAGを月江ちゃんの脳として裏に置き、AI VTuberやLINEなど別のインターフェイスから使う案
- 既存の月江ちゃんは一度卒業させ、飾りたくなるIPキャラクターを新たに作るコンペ構想が浮上した
- 公式サイトをAIニュースサイト化し、同じソースを記事と月江ちゃんの知識に二度活用する案も出た
- 開発は疎結合のユニットをアジャイルに積み上げる形で、しぶちょーとかねりんの共同開発で進める





